Platform as a Productの進め方
Platform Engieeringでは、プラットフォームをプロダクトとして捉える「Platform as a Product」の概念を採用します。プロダクト開発は顧客や市場のニーズを把握し、提供する機能に優先度をつけて継続的に活動します。Platform as a Productにより、開発したプラットフォームが使われないリスクを低減できます。
本記事ではPlatform as a Productの活動を次の5つのフェーズで定義します。
- 構想期
- 仮説期
- 検証期
- 拡大期
- 成熟期
仮説期と検証期については通常のプロダクト開発と同様、前のフェーズに戻りながら探索を繰り返します。
以降では、各フェーズごとに検討すべきことを説明します。
構想期:実現したい世界観を描く
構想期ではプラットフォームが実現したい世界観を明文化します。例えば「新規の開発者がある日1000人来ても、一人で初日からコードがコミットでき、社内のベストプラクティスに沿ってテストを実行し、セキュリティルールに沿ったデプロイができる」などです。この世界観は、以下の特徴を持つものを考えていきます。
- 開発者とプラットフォームが所属する組織の両ミッションに沿っている
- 認知負荷の削減などにより、開発者の生産性を向上させている
- 現状の改善からは到達しづらい「あるべき姿」である
- 周囲の同僚から経営層まで説明しても共感が得られる
- 変更頻度が低く、数年経っても色褪せない
この世界観はプロダクトを成長させる方向性を決めます。実現したい世界観、顧客と市場のニーズが重なる機能を優先して開発します。