シンガポールのCanalysは、2024年第3四半期にクラウドインフラサービスへの世界の支出が前年比21%増となり、820億米ドルに達したとする調査結果を、11月19日(現地時間)に発表した。
クラウドインフラサービスへの支出増は、ハイパースケーラのAIサービスに対する投資が牽引しており、上位のクラウドベンダであるAWS、Microsoft Azure、Google Cloudの順位は前四半期から安定し、3社が総支出の64%を占めている。
これら3社への支出を合わせた総額は前年比26%増加し、3社とも前四半期に続く成長を記録した。市場リーダーであるAWSは、前四半期と同水準の前年比19%の成長率を維持する一方、Microsoftの33%増とGoogle Cloudの36%増には届いていない。しかしながら、実際のドル換算ではAWSがMicrosoftとGoogle Cloudを上回り、売上高は前年比で約44億米ドル増加した。
AWSは、2024年第3四半期も世界のクラウド市場で首位を維持し、33%の市場シェアを獲得するとともに、前年比19%の収益成長を達成している。同社は、Amazon BedrockとSageMakerを通じて、AnthropicのアップグレードされたClaude 3.5 SonnetやMetaのLlama 3.2といった新しいモデルをリリースして、AI製品の強化と拡充を続けた。
Microsoft Azureの市場シェアは20%で、年間成長率は33%を誇る。この成長はAIサービスによるところが大きく、増加全体の約12%を占めている。アプリケーションをテスト段階から本格的な運用環境に移行しているデジタルネイティブ企業と、既存企業の両方による採用の増加によって、Azure OpenAIの使用量は過去6か月間で2倍以上に増加した。
Google Cloudは10%の市場シェアを維持し、前年比36%の堅調な成長を達成している。主要プロバイダの中でAI主導の収益成長がもっとも大きく、前四半期よりも明らかに加速した。9月時点で収益バックログは第2四半期の788億ドルから868億ドルに増加し、短期的に勢いが続いている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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