はじめに
筆者は2000年ごろから本格的にWebシステムの業界に足を踏み入れました。当時はWebシステムに関する書籍はほぼなく、英語での情報か雑誌から知識を得ていました。当時を振り返ると、今では考えられないほど環境が不十分で、ノウハウも非常に少なく、まさしくシステムで「HTMLを出力する」だけでも大変な時代でした。
今では、当時必要だった知識がなくても同じことができるようになり、時代の進化とともにより簡単にそして素早くできるようになっているはずと思われるかもしれません。しかし、現実には想像に反する結果も生じています。
それらの原因を見つけるためにも、これまでのWebシステムについて改めて考えていきます。
対象読者
- これまでのWebシステムの進化や成長についてを知りたい方
- 今のWebシステムと昔のWebシステムの違いを知りたい方
- 人材や背景に応じたシステム設計を行いたいと思っている方
Webシステムの技術トレンドの推移
これまでWebシステムの世界ではどのような技術や市場トレンドがあったのか、筆者の視点で記述したものが図1です。
ここにあるキーワードは、いずれも筆者が携わったことがある技術ですが、その中でも特にトレンドに影響を与えた、もしくはトレンドを色濃く反映した象徴と言える技術をピックアップしました。
また、西暦はかならずしもリリース時期ではなく、日本市場において存在感があった時期を表しています。これ以前にリリースされていない、もしくは、これ以降にメンテナンスされていないという意味ではない点、ご了承ください。