開発の傍らOKRミーティングに参加、プロダクトの未来を見据える
小田中育生(以下、小田中):今日はお話を聞けるのを楽しみにしてきました。お二人はいま、どのようなことに取り組んでいるのでしょうか。
村本雄太(以下、村本):2021年11月にログラスに入社し、Webアプリケーションエンジニアをしています。当時、社員がまだ15人程度で、ぼくは7人目のエンジニアでした。「Loglass 経営管理」というメインプロダクトの開発に取り組み、1年ほど前から新規事業となる「Loglass 人員計画」にリリース前からジョインしています。
前職はレバレジーズで、新卒入社から4年半ほどいました。最初はリニューアルプロジェクト、次にインフラ責任者でSREの立ち上げ、さらにテックリードチームの立ち上げ、新規事業などいろいろ経験しました。
塩谷知宏(以下、塩谷):村本さんと同じチームでEMしている塩谷知宏です。私がログラスに入社したのは1年半前、まずはフルスタックのエンジニアとしてチームに入り、村本さん同様に「Loglass 人員計画」にリリース前からジョインしました。2024年5月から同チームでEMをしています。
経歴は、大学院卒業後に外資系企業で研究者になり、プロダクト開発に異動してエンジニアをしていました。その後、国内企業でエンジニア、スタートアップでEMを経験してから、ログラスに転職しました。
小田中:ログラスでは明確にテックリードを置いていないそうですが、村本さんは普段どんな仕事をしていて、テックリードの帽子を被っているときはどのようなことに取り組まれていますか?
村本:普段は普通にスプリントに参加して、開発をしています。加えてチーム横断の改善プロジェクトにアサインされることもあれば、自ら横断プロジェクトを立ち上げることもあります。普段の開発以外だと、毎週月曜日のOKRミーティングに出ています。事業部長とプロダクトマネージャー(PdM)と自分の3人で、現状のOKR進捗の確認や、今後の方向性を踏まえてどうシステムを進化させるについて考えています。これがテックリードの帽子と言えるかもしれません。
小田中:スプリントでエンジニアリングの力を発揮するのに加えて、エンジニア視点でOKRミーティングに参加しているのですね。ログラス社内には村本さんのようなことをする方は他にもいますか?
塩谷:テックリードという明確なロールがあるわけではなく、それぞれのメンバーが事業に対して興味を持ち、知識や行動範囲を広げ、事業目標を達成するために積極的に提案するなど、似た取り組みをしています。中でも村本さんは、ビジネスサイドとの連携を深め、技術的な視点から事業の次の展開を見据えて積極的に貢献していると感じています。
小田中:求められることが日々変化していくスタートアップの環境では、明確にロールを設定しないという話をよく聞きます。自発性に任せていると、テックリードのような方が現れる。村本さんの場合、OKRミーティングに参加するのが特徴的だと思いました。どんなきっかけで参加することになったのですか?
村本:前任者がいました。「Loglass 人員計画」の初期開発メンバーで、まさにテックリードのような方がいて、OKRミーティングに参加していたんです。その方は別の新規事業を立ち上げることになり、代わりにぼくが入るようになりました。
小田中:引き継がれてから、何か想像もしていなかったようなことが起きましたか?
村本:前任者の方が担っていたことが抽象度が高く難しい仕事だったのかと驚きました。チームを引き締めたり、事業とシステムを理解した上で未来を見据えてシステムをどうしていくかを考えたりするなど。それに対して自分には何ができるだろうと感じていました。
小田中:立ち上げのプロセスは明文化されていないから「この人の仕事、こんなに大変だったんだ」と気づくことがありますよね。大変ななかでも、楽しいと思える瞬間はありますか?
村本:システムやアーキテクチャの意思決定を積み重ねていくなかで「この設計にしておいてよかったな」と思える場面はすごく面白いですね。フィードバックから「こういう設計にすればよかったのか」と気づいたり、未来を見据えて「この変更に取り組むならいつがいい?」と考えたりするなど。そういった思考の過程から、事業やプロダクトの成長や価値を感じ取れるから面白いんだろうなと思います。
小田中:アーキテクチャがうまくはまったと分かるのって、後からですからね。逆にしんどかったことは?
村本:基本しんどいです(笑)。ログラスのプロダクトはお客様の事業を伸ばすためのものであることもあり、影響範囲が広く、難易度の高いものを担うことが多いですね。