受託開発でのAI駆動開発を支えるのは、お客さまとの信頼関係
一方で、受託開発でのAI活用は、開発側の意思だけでは進まない。お客さまの協力が欠かせないからだ。お客さまにとってもAIを活用することで、開発効率が上がるのではという期待がある一方で、懸念点もある。WindsurfもClineもクラウドのLLMを使うからだ。そこで同社では、クラウドのLLMを活用しても学習されず、ソースコードの権利が守られることを前提に、ものづくりの質が向上し、新たな価値提供の可能性が高まることをお客さまに説明したうえで、協力を得ている。「受託ながら、お客さまとの信頼関係が築けているので、AI駆動開発に取り組める。エンジニアにとってもよい環境だと思います」(石立氏)
とはいえ、AI駆動開発への取り組みは始まったばかり。「今は試行錯誤で何が出来るのか、探っている状態」と石立氏。開発と一口に言っても設計もあれば、開発、テストというプロセスがある。その中でWindsurfにどんなタスクを任せるのか、試している途中だという。Windsurf以外にも、Googleが提供するNotebookLM(ノートブック形式で情報を整理・管理・検索する)、Perplexity AIが提供するPerplexity(AIエンジン)などの他のAIツールについても試しているという。「この6月までに、受託開発のプロセスにおける、効果的なAIの使い方を提言できるようにしたい。今はそれを探っているフェーズです」(石立氏)
今後、開発現場でのAI活用は当たり前のものになっていく。このようにエンジニアを取り巻く環境は変わるが、「技術でお客さまの課題を解決する、世の中の課題を解決するというのがエンジニアの本分。そこは変わらないので、正しい課題、本質的な課題を見つける能力を磨くことが大事だと思います」と石立氏。一方、次々と登場する技術など変わりゆくものに対しては、「曇り無き眼で見つめること。新しい技術に対しても、経験をベースにすると、正しい判断ができないと思うので、まっさらな状態で見つめ、試して正しく評価することです」(石立氏)
その上で、お客さまや世の中の課題解決、付加価値提供につながるかを考える。このようなスキルを身につけ、磨き続けていけば、「一生エンジニアとして生きていける」と、自ら一生エンジニアを公言する石立氏は言う。
「小説に作家の考えや思いが反映されるように、コードにはエンジニア個人の生き様が出ると思うんです。そういう思いが伝わるコードをこれからも書いていきたい。それは生成AIがアウトプットしたコードであっても変わらないと思います。自分の色がきっと出ると思うし、自分の色が出るコードを生成させたいですね」
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中村 仁美(ナカムラ ヒトミ)
大阪府出身。教育大学卒。大学時代は臨床心理学を専攻。大手化学メーカー、日経BP社、ITに特化したコンテンツサービス&プロモーション会社を経て、2002年、フリーランス編集&ライターとして独立。現在はIT、キャリアというテーマを中心に活動中。IT記者会所属。趣味は読書、ドライブ、城探訪(日本の城)。...
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ミヨグラフィ(ミヨグラフィ)
フットワークが窒素よりも軽いフリーランスフォトグラファー。ポートレート、取材、イベントなど主に人物撮影をしています。英語・中国語対応可能。趣味は電子工作・3Dプリント・ポールダンス。 Webサイト
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