SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

Developers Summit 2025 Summer セッションレポート(AD)

AI面接練習で教育現場の課題を解決! 揺れながら進化し続ける、マイナビ『AI-m』開発の舞台裏

【17-A-4】AIで面接練習を変える!動画面接練習サービス『AI-m(エイム)』開発の舞台裏と挑戦

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

外注か、内製か?「現場の声に応える」ための最強チームの組成

 AI-m開発の第一歩は、外部ツールなども活用しながら技術検証を進めることだった。事業本部からのフィードバックを収集しながら、既存のツールでトライアルを繰り返した。次に、このプロダクトで本当にニーズに応えられるのかを見極めるために、実際の教育現場でAI技術を活用しながら、音声認識の精度や面接のフィードバックの質を確認するPoCを行った。

 PoCでは「これなら生徒がひとりで面接練習ができそうだ」といった声もあり、プロダクト化に向けた可能性を感じられる結果となった。「外注したほうが早くて楽かもしれないと考えると、内製による本格開発を決断するのは容易ではなかった。だが、現場の声をすぐに反映するには、自分たちでつくるしかない。PoCを通じて具体的な改善要望が次々と寄せられるなか、AI-mは自分たちでしっかり育てていこうと腹を括った」と三木氏は振り返る。

 組成されたAI-mプロジェクトチームは、教育・企画・技術・開発と、各分野の専門性を結集した構成になっている。

  • 未来応援事業本部(川原氏が所属):教育現場の知見をもとに、ニーズの明確化と営業周りを担当
  • デジタルテクノロジー戦略本部
    • プロダクト企画チーム:サービス全体の企画・立案を担う
    • AI戦略チーム(三木氏が所属):AI技術の選定や検証、APIの実装などを担当
    • アプリ開発チーム(with Mynavi TechTus Vietnam):UI/UXやサーバー周りを担当

 「ミーティングでは、『この表現は生徒に伝わるのか?』『面接特有の言葉遣いをAIがどう認識してフィードバックするか?』など、細部に至るまで議論が重ねられていた。音声認識の精度だけでなく、文脈の理解や教育的な観点にもこだわる姿勢が、AI-mの信頼性につながっている」(三木氏)

アクセス集中にどう耐える?AWSによるスケーラブルなインフラ

 AI-mの開発においては、さまざまな工夫と苦労があったという。そのひとつが、下校後など特定の時間帯にアクセスが集中しても止まらないサービスであるための安定性とスケーラビリティの実現だ。そのためにAWSをベースとしたインフラを構築。クライアントからのリクエストをAmazon API Gatewayで受け取り、Amazon SQSにキューイングする設計にすることで、高負荷にも耐えられる構成にしているという。

 また、面接練習後のフィードバック生成には、複数のAIモデルをAPI経由で利用できるAmazon Bedrockを採用。目的や状況に応じてモデルを柔軟に切り替えられるようにしておくことで、将来的な拡張性を確保している。

『AI-m』のAI処理を担うAPI構成図
『AI-m』のAI処理を担うAPI構成図

次のページ
ただの評価AIで終わらせない、自己成長につなげる設計思想

関連リンク

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Developers Summit 2025 Summer セッションレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

 フリーライター。IT系企業のマーケティング担当を経て2010年8月からMarkeZine(翔泳社)にてライター業を開始。2011年1月からWriting&Marketing Company 518Lab(コトバラボ)として独立。共著に『ひとつ上のFacebookマネジメント術~情報収集・人脈づくり...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山出 高士(ヤマデ タカシ)

雑誌や広告写真で活動。東京書籍刊「くらべるシリーズ」でも写真を担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社マイナビ

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/21972 2025/09/11 12:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング