Shoeisha Technology Media

CodeZine(コードジン)

特集ページ一覧

セッションレポート「Delphi/C++Builder 2009の新機能」

第10回エンバカデロ・デベロッパーキャンプのセッションレポート

  • ブックマーク
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2008/10/09 18:02

目次

Delphi/C++Builder 2009の新機能

国際化サポート

 今回の新バージョンで、IDEからコンパイラ、フレームワークに至る最大の変更点は、すべてに渡ってUnicodeをサポートしたことだ。例えば、ということで、Hodges氏は日本語文字列による識別子を定義してみせた。

日本語識別子の使用例
procedure TForm1.Button1Click(Sender: TObject);
var
  メッセージ: string;
begin
  メッセージ := 'Delphi 2009へようこそ!';
  ShowMessage(メッセージ);
end;

 IDE、コンパイラがUnicodeを識別し、その上に構築されているランタイムライブラリやコンポーネントフレームワークがUnicodeを標準文字列として扱う。もちろん従来からの互換性のためにANSI文字列も扱える。しかし、Delphi/C++Builderで新規にアプリケーションを作成する場合には、Javaなどと同じように外部とのインターフェースを除き、Unicodeによってすべて処理するという前提でプログラミングを行うのが推奨されるようだ。

 そのほかに、ローカライゼーションツールが搭載され、ユーザーインターフェースの翻訳も効率的に行える。

多層データベースアプリケーションの開発

 データベースアプリケーション開発では、Delphi/C++Builderの標準データベース接続アーキテクチャとなったdbExpressのアップデートのほか、多層アプリケーションフレームワークが強化された。

 Delphi/C++Builderのデータベース開発の魅力は、コンポーネントによって、データベース接続、データの取得、編集、更新までをビジュアル設計中心で、わずかなコード量で実装できることだ。また、接続するデータベースを変更しても、コードへの影響が少ないポータビリティも魅力だ。

 今回強化された、「DataSnap」という多層アプリケーションフレームワークは、このコンポーネント技術の延長線上にある。つまり、ビジュアル操作によって、C/S型のデータベースアプリケーションを多層型のアプリケーション構成に拡張可能なのだ。多層型にすることで、アプリケーション構成を柔軟に設計できるようになるため、例えばデータアクセス部分を従来のWindowsアプリケーションだけでなく、Webアプリケーションなどでも利用できる。

新しいコンポーネント

 Delphi/C++Builderには、200以上のコンポーネントが搭載されている。これらのコンポーネントをマウス操作でフォームに配置すれば、すぐに使えるアプリケーションを作成できる。言い換えればコンポーネントの性能は生産性を左右する。

 Delphi/C++Builder 2009には、新しいコンポーネントとして、TCategoryPanelGroup、TButtonedEdit、TLinkLabel、TBalloonHint、TRibbonControlが搭載されている。これらのコンポーネントは、Windowsの新しいユーザーインターフェースを簡単に実装できるように用意されているものだ。

新しいコンポーネント
コンポーネント 説明
TCategoryPanelGroup Outlookのようなカテゴリー分けされたパネル
TButtonedEdit 左右にボタンを持つことのできる編集ボックス
TLinkLabel リンク先URLを設定できるラベル
TBalloonHint バルーンヒントを表示するコンポーネント
TRibbonControl Office 2008スタイルのリボンコントロール

 また、既存のコンポーネントについては、Windows Vistaの新しいユーザーインターフェースに対応するなどの機能強化がなされている。強化されたコンポーネントとして、TButton、TEdit、TImageList、TTreeView、TListView、TProgressBarが紹介された。

新しいコンポーネント
コンポーネント 主な強化点
TButton イメージの配置、コマンドリンク、スプリットボタンスタイルなど
TEdit 入力文字を数字に限定、パスワードのキャラクター設定
TImageList PNG形式をサポート
TTreeView 項目を開いたときに別のイメージを指定可能
TListView Vistaのグループ機能をサポート
TProgressBar マーキーのサポート、Vista上で一時停止、停止ステータスをサポート
関連ビデオ情報
 Delphi 2009、C++Builder 2009に搭載された新しいコンポーネントは、以下のビデオで実際の動作をご覧いただけます。

  • ブックマーク
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

著者プロフィール

  • EDN編集部(イーディーエヌ編集部)

    エンバカデロ・デベロッパーネットワーク(EDN)は、ソフトウェア開発者とデータベース技術者のための技術情報サイトです。Delphi、C++Builderをはじめとする開発ツールやER/Studioなどのデータベースツールに関連する技術記事、ビデオなどを提供しています。EDN編集部は、EDN記事と連携...

バックナンバー

連載:CDN CodeZine出張所
All contents copyright © 2005-2019 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5