株式会社はてなは11月4日、ソーシャルブックマーク「はてなブックマーク」を全面リニューアルした「はてなブックマーク2」を発表した。新しいはてな ブックマークは、これまで弱かった検索機能やソーシャル性を改善したほか、AJAXを多用した新しいユーザーインターフェースにより操作性も向上している。はてなブックマーク2の正式リリースは11月25日の予定。その前に、早ければ今週中にも、パブリックβ版が公開される。
株式会社はてなは11月4日、ソーシャルブックマーク「はてなブックマーク」を全面リニューアルした「はてなブックマーク2」を発表した。新しいはてな ブックマークは、これまで弱かった検索機能やソーシャル性を改善したほか、AJAXを多用した新しいユーザーインターフェースにより操作性も向上してい る。はてなブックマーク2の正式リリースは11月25日の予定。その前に、早ければ今週中にも、パブリックβ版が公開される。
リニューアルにあたっては、解決すべき問題を「機能」と「社会」の2つのレイヤーに分類。今回は、検索やユーザーインターフェースなどの機能層の抜本的改善を行った。いわゆる「ネガティブコメント」問題などの社会層については、「コミュニティの改善は試行錯誤が必要」との認識で、リニューアル機能が安定する来年初旬あたりから順次対応を進めたいとしている。
今回のリニューアルで1番の目玉は、検索機能の強化。今年7月に戦略的提携を発表した株式会社プリファードインフラストラクチャーが大規模分散検索エンジン「Sedue(セデュー)」を提供し、ブックマークされてる全記事からの高速全文検索が可能になった。また自分の過去のブックマークに対しては、記事内容だけでなくタグやコメントからも検索できる。なお、ほかのユーザーのタグやコメントは検索されない。
お気に入り機能の強化によるソーシャル性
検索機能と並んで大きな変更として、「お気に入り」ユーザーが大きくフューチャーされるようになり、“ソーシャル”ブックマークらしさが強化された。お気に入りユーザーは、ブックマークの傾向が自分に合っていたり、特徴的な記事をブックマークするユーザーを、自分の「お気に入り」に登録する機能。
今回のリニューアルでユーザーページがタブ切り替え型のインターフェースになり、「お気に入り」ページへのアクセスがしやすくなった。コメント欄にお気に入りユーザーのコメントもまとめて表示されたり、人気エントリーにもお気に入りユーザーのアイコンが表示されるなど、お気に入り関係にあるユーザーを意識させるインターフェースになっている。また、「お気にいられユーザー」(自分を「お気に入り」に入れているユーザー)の一覧も表示されるようになった。
はてなでは、現状では15%程度のユーザーにしか使われていない「お気に入り」のアクティブ率を、50~60%まで高めたいとしている。ユーザー全体の集合知による「人気エントリー」「注目エントリー」よりもパーソナライズされた「お気に入り」ページによって、情報収集にもう1つの軸を提供したい考えだ。
カテゴリ
現在のはてなブックマークの欠点として、注目される記事がIT系など特定の話題に偏っている傾向が指摘されるが、より広い話題を集めるため、記事のカテゴライズ機能も強化する。話題を分散させることで、技術者中心のブックマークユーザー層を一歩広げ、現在のはてなブックマークユーザー数20万人を来年の夏までに30万人まで、ユニークユーザー数は300万人をその倍に増やしたいとしている。
デザイン・インターフェース
全体的にはデザインが一新され、ユーザーインターフェースも細かく調整された。はてなブックマークのデザインは、基本的にサービスがスタートした2005年2月のままで、今では古く感じるところもあったが、はてなの現在のトップページの雰囲気に合わせたWeb 2.0っぽいデザインに改められた。
またユーザーアイコンをクリックすると、「お気に入りに追加」と並んで、「非表示に追加」メニューもポップアップする。今回のリニューアルで、ネガティブな発言が目立つようなユーザーを簡単に「非表示」にできるようになった。
今後の展開
はてなでは、今回のリニューアルを「基本機能の大幅な強化」を位置付けており、既存の使い方から大きく離れない範囲内で、機能強化とインターフェースの改良が行われた。斬新な新機能の追加よりも、今後の拡張性を確保するため、ソースコードをスクラッチから再開発し、高機能な検索エンジンや、Hadoop技術を用いた大規模クローラを搭載するといった、目に見えにくい部分の改良が優先されたと言える。このため、リニューアル完了後に新しい試みが予定されている。特に、ネガティブコメント対策などの「社会層」への対応が注目される。また、ネガコメの非表示などに対処できないゲストユーザーをフォローできる仕組みも考えていきたいとしている。
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