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デブサミ2009で、OpenSocial Hackathon開催


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OpenSocialでの開発ってどうやるの?

 OpenSocialの開発に必要な技術レベルはそれほど高くない。基本的にはHTMLやJavaScriptの他、XMLの知識が少しあれば比較的簡単に作ることができる。Flash等を利用することで、凝ったものを作りこむことも可能だ。

 実際、OpenSocialでの開発を進めるに当たっては、日本語版も公開されているオンラインドキュメントで基礎を学んだり、白石氏や田中氏が運営するコミュニティ「OpenSocial-Japan」に参加して開発中に浮かんだ質問を相談したりするとよいだろう。田中氏によって海外のOpenSocial動向の情報共有等も行われている。

Googleグループの「OpenSocial-Japan」のページ
Googleグループの「OpenSocial-Japan」のページ

 なお、両氏は日本だけではなくOpenSocial本体のコアチームにも所属しており、スペックのディスカッション等に加わっている。現在、0.8.1というバージョンだが、共有画像や動画にアクセスするアルバムAPIや、デバッグ用のログ出力機能が、ニーズの高い機能として0.9への実装が検討されているようだ。田中氏は、そのプロセスについて「提案には具体的なコードが必要で、実現できないものは議論されない。参照実装へのコード追加も同時に行われていくので、新機能がSNSへすばやく取り込まれていく流れができている点が面白い」という。

 また、田中氏が執筆した「OpenSocial入門」(技術評論社)の刊行が2009年1月24日に予定されている。豊富なサンプルコードと共にAPIの使い方が網羅されているので、じっくり学習したい場合は、こちらを参考にしてもよいだろう。

デブサミで開催される「Hackathon」

 冒頭で述べたように、デブサミ2009では、Google主導によるOpenSocialのHackathonが予定されている。OpenSocialに興味を持ち、オンラインドキュメントなどで勉強し、コミュニティで質問しながら開発を進める。しかし、それだけで厳しい一面もある。その先の手助けになるのが、今回開催されるHackathonだ。

 「Hackathon」は簡単にいうと、ある特定のテーマに関して開発者が集まり、一定期間、一緒に缶詰になってコーディングを行うプログラミング大会。決まったやり方はないが、通常20~30人集めて、マルチメディア系・ユーティリティ系といったテーマごとに2~5人ずつのグループに分ける。その後、自己紹介や作成するアプリケーションの議論をした後、コーディングを行い、最後に発表するという流れで進められる。

 石原氏はHackathonの魅力について「共通の目的やマインドを持った開発者が集まりコーディングするのは、めったに得られない刺激的な機会。他人のコードの打ち方は、どういう考え方をしているかの参考になるし、作り方は出来上がったものより圧倒的に情報量が多い。ショートカットキーといった細かいテクニックをシェアするチャンスにもなる。共通テーマという点も重要で、既に同じ問題を抱えて解決した人がグループに一人くらいはいて、問題はすぐに解決するし、より面白くユーザーの関心の高いアイデアを出し合う機会にもなる」と、多くのメリットを熱く語った。

 また田中氏は、ネット等で聞きづらい、他人の情報の調べ方を実際に見て学べる貴重な機会とも指摘した。

 Google社内でも泊りがけでHackathonが行われており、将来作るサービスのアイデアや、現在あるプロダクトの改善案等が検討されている。HackathonはGoogleだけの専売特許ではないが、Googleのカルチャーにとてもフィットしており、また面白いため、今回デブサミの機会を借りて、より多くのエンジニアに楽しさを体感してもらい、広げていきたいとした。GoogleのエンジニアやAPIエキスパートがチューターとして参加する予定となっている。

 要求される開発技術のレベルはHackathonの内容にもよるが、今回のOpenSocialのHackathonでは、HTMLやJavaScriptの知識のほか、Googleガジェット作成の基礎程度の習得が必要。過去の経験上、時間は貴重で、最後のコーディングの時間をなるべく取りたいこと。ある程度の知識がないと、他人から得られる貴重な情報の価値が分からない、といった理由がある。敷居はあまり高くなく、多くのWeb開発者が十分クリアーできるだろう。

デブサミで体感する「つながる」楽しさ

 OpenSocialでは他のプラットフォームと違い、友達であれ、知らない人であれ、すぐにユーザーが付き、それが加速度的に広まっていく可能性を秘めている。ちょうど日本でもコンテナベンダーの対応が始まった段階なので、今ならあなたがキラーアプリを作成できるチャンスもあるかもしれない。そういった、ある意味新鮮な環境を、デブサミのHackathonでは、リアルなソーシャルと、バーチャルなソーシャルの両面で体験できるはず。ぜひ奮って参加してもらいたい。

ぜひOpenSocialのHackathonに参加してください!
ぜひOpenSocialのHackathonに参加してください!
Hackathonへの参加登録

 1月19日から、デブサミ2009におけるOpenSocial Hackathonのエントリー受付開始しました。参加無料・定員30名で、定員になり次第締め切らせていただきます。奮ってご応募ください!

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この記事の著者

斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)

株式会社翔泳社 ProductZine編集長。1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開発専門のオンラインメディア「CodeZine(コードジン)」の企画・運営を2005年6月の正式オープン以来担当し、2011年4月から2020年5月までCodeZine編集長を務めた。教育関係メディアの「EdTechZine(エドテックジン)」...

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