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組込みでアジャイル

【第3回】進捗状況をみんなで共有


FAQ

イテレーションの期間はどれぐらいが適当ですか?

 XPでは、1イテレーションは2~3週間とされています。しかし筆者は自らの経験から、スタート時には1イテレーションをもっと短く設定したほうが良いと考えています。

 プロセスを習得するという意味でも、また、プロセスの軌道修正の周期を考えても、1イテレーションが短いことにメリットがあります。慣れてきても1週間単位にするのが良いと思います。

 土日の休日をはさむと、先週やっていたことを思い出すのに時間を取ってしまうこともあり、スロースタートになりがちです。人間は忘れる動物なので忘れてもいいようにプロセスを工夫すべきでしょう。

イテレーションの途中でカードが追加になったり、いらなくなった場合は?

 その時点で追加したり、削除してください。ただし、他のメンバーにもそれがわかるようにしてください。タスクボードの大きな目的はリアルタイムの情報共有です。追加、削除の場合はカードにわかるように色付けをするとか、朝会(次回説明します)のときにアナウンスするなどルールを追加しましょう。

開発者によって、カード1枚に対する仕事量にばらつきがあるのですが、管理できるのでしょうか?

 カード1枚に対する仕事量にばらつきがあっても問題ではありません。それぞれのカードは担当者が「見積もれる(作業をイメージできるところ)まで細分化」することが重要です。

 しかし見積りが担当者任せになると、Aさんは1週間で8時間かかるカードを5枚、Bさんは1時間のカードを40枚というようにばらばらになってしまい、枚数での管理が困難ではと心配されるかもしれません。

 考え方を個人からチームへシフトしてください。各開発者が1週間でそれぞれ消費するタスクカードの数ではなく、自分たちのチームが1週間に消費するタスクカードの数に着目しましょう。このプロセスはプロジェクトを進めるためのものであって、個人の評価が目的ではないことをお忘れなく。

各メンバーごとに管理するとよさそうですが。

 図5のようなタスクボードを使ったことがありました。

図5:メンバーで区切ったタスクボード
図5:メンバーで区切ったタスクボード

 このようにすると、仕事の速い人はどんどん自分のカードを完了に運んで早く帰れるのですが、仕事の遅い人は延々一人で残業してしまうという状態になりました。

 カードを使うことでそれぞれの能力差が浮き彫りになっただけでプロジェクトを前に進めることにはなりませんでした。そこで図6のように変えてみたのです。

図6:チームを演出するタスクボード
図6:チームを演出するタスクボード

 こうすることによって、チーム全員で未実施のタスクカードを完了に持っていくことが目的になります。仕事の速いメンバー、スキルの高いメンバーは、困っているメンバーを助けるようになりました。このように、少しの工夫でチームを演出することができるのです。ぜひ、みなさんのチーム独自の方法を工夫してみてください。

 いかがでしたか。次回は、タスクボードを使った朝会について解説します。お楽しみに。

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この記事の著者

土屋 秀光(ツチヤ ヒデミツ)

(有)スピナッチパワー 取締役社長 http://spinachpower.jp日本XPユーザグループ関西 理事 http://www.xpjug.jp某家電メーカーで15年間、光、無線、電灯線で帯域制御をテーマにした通信用ファームウェア開発に従事。その中で、チームによる開発方法に興味を持ち、200...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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