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渋谷テクニカルナイト講師陣が語る新技術動向(AD)

はじめて使うJazz (6)
― ダッシュボードでリアルタイムにプロジェクトの状況を見える化

渋谷テクニカルナイト講師陣が語る新技術動向 第9回

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 次に、[Open Defect by Teams]のタブを見てみましょう。RTCでは、製品が提供する機能コンポーネントごとにチームに分かれて開発しています。そのチームごとの障害状況をグラフ化したものです。チームごとに抱えている障害を重大度ごとに、High(高)、Medium(中)Low(低)の3つのレベルに分類しています。

 最後は[SVT Defect by Team]タブを見てみましょう。SVTはSystem Verification Testで、ユーザーの利用シナリオを想定したテストに置いて見つかった障害の状況をチームごとにまとめたものです。

 ここまで、当たり前のように障害状況のグラフをお見せしてきましたが、オープンソースならともかく、商用製品でここまでリアルタイムに製品の開発時の状況を公開しているケースはほとんどないと思います。Rational Team Concertの開発は、jazz.netにおいてOpen Commercial Developmentという商用の製品開発にオープンソースの開発スタイルを取り込んだ開発スタイルを取っています。誰でもjazz.netサイトを通じて直接開発チームとコラボレーションすることが可能です。掲示板(フォーラム)を使って、Q&Aを行ったり、開発チームからの発表を知ったり、障害や機能拡張のワークアイテムを新規に作成することで直接開発チームに依頼することが可能です。Open Commercial Developmentの重要な目的は開発計画の透明性に関するものです。開発計画をユーザーの皆さんと共有することによって、より早く市場からのフードバックを得、より市場のニーズを満足する製品を開発可能にすることを目指しています。

 それでは、次期バージョンRational Team Concert 2.0の計画を読み解くヒントを最後に紹介しましょう。

スケジュールとマイルストーン

 Rational Team Concert 2.0の計画を読み解く第一歩は、スケジュールを見ることです。マイルストーン・ビルドは毎月公開されます。Rational Team Concert自身の開発はRational Team Concertで行っていますが、自身の開発環境をマイルストーンごとにアップグレードし、サイトに公開しています。マイルストーン・リリースにあなたが関心のある、あるいはあなた自身が依頼していた機能が含まれていたら、製品がリリースされるより早く、ダウンロードして試すことが可能になります。より安定したバージョンを使いたいならベータ版まで待つこともできます。通常リリースに対して1つか2つのベータ版を計画します。

 Rational Team Concert 2.0のスケジュールは次のようになっています。詳細は、jazz.netのサイトのProjectsのリンクを開くと、Rational Team ConcertのRelease Planのリンクがありますので、それを開くと見ることができます。

  • Fri. Nov. 21, 2008 - M1D1(中間マイルストーン)
  • Fri. Dec. 19, 2008 - M1(マイルストーン 1)
  • Fri. Jan. 30, 2009 - M2D1(中間マイルストーン)
  • Fri. Feb. 27, 2009 - M2(マイルストーン 2 Beta 1)
  • Fri. Mar. 27, 2009 - M3D1(中間マイルストーン/API 確定)
  • Fri. Apr. 24, 2009 - M3(マイルストーン 3 Beta 2/機能完成)
  • End-game: May/June

 6回にわたってJazzプロジェクトから生まれた最初の製品である「Rational Team Concert」について紹介してきました。Jazzプロジェクトの状況はjazz.netサイトにてリアルタイムで全世界に公開されています。6月には次のバージョンのリリースが予定されています。ぜひ、Jazzプロジェクトの成果を皆さんも楽しんでいただけたらと思います。なお、jazz.netサイトは英語ですので、今後日本語での情報提供を下記のリンクから発信していく予定です。こちらにも時々来ていただけたらと思います。

http://www.ibm.com/developerworks/wikis/display/rtcj/

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この記事の著者

和田 洋(ワダ ヒロシ)

 日本アイ・ビー・エム公認のソフトウェア・エバンジェリスト。ソフトウェア開発は、個人の効率から、組織全体の効率へと世の中の要求は広がってきています。それに伴って、従来のやり方に新しいやり方が追加されたり、それを支援する新しいツールが登場したり、ついつい新しいものに振り回されがち(自戒も込めて)です。...

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