まず、最初に表示された「General」タブについて説明します。このタブでは、RTC開発にとって現在、最も重要な問題が何かを示すダッシュボードになっています。例えば、以下のグラフは、「Open Blocker and Critical Defects」というタイトルが付いてみます。つまり、RTC開発の各コンポーネントの未解決の重大な障害の件数を示しています。現在31件の問題があり、それぞれの内訳が分かります。
これを見てチーム横断でどのコンポーネントに問題があるのかがひと目で分かり対策を検討することができます。他のグラフも、多言語化対応の障害のうち修正が必須の障害件数や承認待ちの修正件数などについてどのコンポーネントに問題があるかすぐに分かるようになっています。製品がリリースされるまでにはこのタブの各項目の件数はすべてゼロになる必要があります。
次に、「2.0 Plan」のタブを見てみましょう。このダッシュボードは、RTC 2.0でリリース予定の機能の計画項目(Plan Item)を示しています。計画項目は、new(新規)、proposed(提案)、committed(確約)の3つの状態を持ちます。これによって次のリリースに入るか入らないかが大体分かります。そのうえ、おのおのは、全体の進捗を見るために、not started(未着手)、started(着手)、behind(遅延)、at risk(リスク)の状態を持ちます。2.0 Planのダッシュボードは、最上位の計画項目をその状態ごとに分類してひと目で分かるようになっています。緑の矢印はcommitted(確約)の計画項目を示します。白の矢印は、new(新規)か、proposed(提案)です。
4月1日現在、リスクの計画項目が3件と遅延の計画項目が4件あることが分かります。それぞれリンクをクリックすることにより詳細を見ることもできます。
さらにDetailed Release Planのリンクをクリックすると反復計画の進捗状況を見ることが可能です。すべての反復計画が表示されますが、その中から、2009年3月30日から4月24日までのリリース2.0マイルストーン3の各コンポーネントの進捗を以下に示します。
まず、グラフの色からプロジェクトの進捗状況が分かります。緑が順調、赤が遅延を示します。例えば、APT(Agile Planning Teamは)この約1ヶ月の反復期間で、メンバー全員で264.25時間の作業が見積られて、既に55.75時間が完了していることが分かります。プロジェクト期間に265.25時間を均等割りして今日現在完了しているべき予測時間に対して、55.75時間は、16.25時間進んでいるということで、+16.25となっています。逆にBuildは、赤色で-14時間なので、予定進捗より遅延していることになります。さらにバーチャートの右端のパーセンテージは、ワークアイテムに対する見積完了の比率を示しています。この記事執筆の時点では反復開始から間もないので、見積完了率がまだ少なめです。このパーセンテージは、バーチャートでは、縦方向のバーチャートの太さとして表現されます。
次に[Open Defect by Themes]のタブを見てみましょう。特定のテーマごとの障害の状況を示しています。以下の画面では、リリースの妨げになる重大な障害リスト、国際化、多言語化の障害、ユーザーの利用シナリオを想定したシステム検証テスト(SVT)の障害、ライセンスの障害、パフォーマンスの障害などが障害のレベルごとの件数がバーチャートで示されています。