はじめに
Googleのインフラで実行されるクラウドサービス Google App Engineが2009年4月7日にJavaに対応しました。Javaエンジニアにも利用できるようになった、Google App Engineを一緒に勉強して行きましょう!
今回は、Google App Engine上から簡単にメールの送信ができる「Mail Java API」を勉強したいと思います。
対象読者
- ウェブサービス開発に興味のあるJavaエンジニア
- Google App Engine for Javaに興味がある方
必要な環境
- 「Google Plugin for Eclipse」がインストールされている、Eclipse 3.3(Europa)か3.4(Ganymede)
開発環境の構築手順については、第1回の解説を参照してください。
Mail Java APIとは?
Google App Engineでは、メールを配信するMail Java APIが提供されています。Mail Java APIは、標準APIのJavaMail (javax.mail)として利用できるので、JavaMailを使ってプログラムを書いたことのある方はすぐに利用できます。
Mail Java APIでは、以下のようなメール配信に必要な機能をすべて備えています。
- 差出人の設定
- 返信先の設定
- あて先の設定
- CCの設定
- BCCの設定
- タイトルの設定
- 本文の設定(テキスト/HTML)
- 添付ファイルの設定
添付ファイルを含めた送信できるメールのサイズは最大1メガバイト、管理者が受信者の場合16キロバイトに制限されています。
Mail Java APIを使ってみよう!
まず、「test@example.com」宛にメールを送信するソースコードを見てみましょう。
InternetAddress address = new InternetAddress("test@example.com", "あて先名", "iso-2022-jp"); // (1) MimeMessage message = new MimeMessage(session); message.setFrom(address); // (2) message.addRecipient(Message.RecipientType.TO, address); // (3) message.setSubject("Google App Engineからのメールです", "ISO-2022-JP"); // (4) message.setText("連載記事「Google App Engine for Javaを使ってみよう!」をよろしく!"); // (5) Transport.send(message); // (6)
大まかに次の流れでメール送信を行います。
- メールアドレスを作成
- 送信元アドレスを設定
- 送信先アドレスを設定
- タイトルを設定
- 本文を設定
- 送信
次節から、具体的にサンプルプログラムを作成して検証していきます。