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Progressionフレームワーク開発者が語る、
Progressionの魅力とFlashクリエイターの理想像

Flash開発のフレームワーク「Progression」開発者インタビュー

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2009/08/05 14:00

目次

ノンコーディングからOOPまで幅広いレベルに対応

 それでは、Progressionの利用にはどれくらいの学習コストが必要なのだろうか。阿部氏に聞くと「Flashの初級から上級者までどのレベルの人でも使えるよう、3つのモードがあります。初級の場合は、コンポーネントを使ってドラッグ&ドロップだけでスクリプトを一行も書かずに作成できるモードです。デザイナーの方でも慣れれば数分でサイトを作れます。次に、ActionScript 2に近い感じで、タイムラインとフレームアクションを組み合わせたモードがあります。上級者向けに、オブジェクト指向プログラミング(OOP)でガリガリと厳密なものを作りたい人のためのモードもあります。例えば、普段クラスで作る方でも、簡単なものであればコンポーネントを使ってプロトタイプをさっと作ることもできます。コンポーネントから始めて、物足りないと感じたらタイムラインを使ってもらう。タイムラインのコードが増えてきたらクラスにまとめるというようにステップアップもできます」と、各レベルに対応したモードについて説明した。

「Progression プロジェクト」と「Progression シーンエディタ」によるノンコーディングスタイル(公式サイトの機能紹介より)。
「Progression プロジェクト」と「Progression シーンエディタ」によるノンコーディングスタイル(公式サイトの機能紹介より)。

クリエイターのワークスタイルに与える変化

 Progressionを使うことによるFlashクリエイターのワークスタイルの変化について阿部氏は「まず、全体の構造をすぐに実装に落としこめるため、プロトタイピングが容易になります。これまではコンテンツの構造をどのように実装するかを設計することが大変でした。今までは一週間かけて土台を作ってようやく動きますとしていたところが、数分から数時間で動くようになるので、土台構築に割いていた工数をクオリティアップに使うことができるようになり、より高い品質の制作が可能になるでしょう。また、制作最終段階での調整や、運用時の修正などで構造を変化させなければいけない場合でも、数行のコードを書き換えるだけで対応可能になります。それ以外にも基本的な作り方のルールが決まっていることで、複数人で作るときもソースがどのように動いているかが分かりやすいという声もあります。また、クリエイターだけではなく、ユーザビリティに配慮したFlashコンテンツを作りたいクライアントにとってもメリットがあるでしょう」とした。

Progressionの現在と今後

 無料でダウンロードできるProgression。昨年の12月からカウントしたダウンロード数は3万1000件以上で、アップデートを考慮すると、ユーザー数はその半数くらいと阿部氏。Progressionを使って作られたサイトについては、阿部氏の把握しているだけで700サイト以上あり、大体1日に1~2サイト増えているとのこと。

独自の集計の結果では、一日1~2サイトのペースで導入例が増えている。
独自の集計の結果では、一日1~2サイトのペースで導入例が増えている。

 こうして普及が進んでいるProgression。それ自体からの収益は無いが、Progressionは無料で提供し続けることを前提とし、Progressionを使った収益性のあるサービスを検討しているという(ロクナナワークショップでのProgression講座等)。今後の展開について阿部氏は「ユーザーの方がいる限りは、このフレームワークを残していきたいと思っています。そのための組織作りが今一番求められています。サービスやビジネス面を強化し、組織をまとめつつ、さらに昨年の9月にリリースして時間が経っていて、いろいろリクエストもかなりいただいていますので、まずはそれを踏まえて新しいバージョンを提供できればと思っています。次のバージョンの目玉は、「別のファイル間の構造を制御する機能」です。これまでは、構造自体を複数ファイルに分けることができませんでしたが、要望をたくさんいただきましたので実現しました。ファイル間やファイル内の構造を作っておけば、破綻なく動作しますので、ファイル単体でも動作し、別ファイルとつなげても動作するものを設定を変えずに実装できます」


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著者プロフィール

  • 森 英信(モリ ヒデノブ)

    スマホアプリやWebサイト、出版物といったコンテンツの企画制作を手がける株式会社アンジーの代表。写真加工アプリ「MyHeartCamera」「PicoSweet」など、提供するアプリは1100万以上のインストールを獲得。2019年にはAR(拡張現実)プログラムに関する特許を取得。自身はIT関連の取材...

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