はじめに
インターネットでよく使われている掲示板プログラムは、フリーソフトなどで手に入れることができますが、書き込みを一覧表示するだけで、検索機能を持ったものはあまり見かけません。雑談のような目的で使うのならともかく、企業内の有益な情報を共有化したい、という場合には検索機能も必要になってきます。
そこで、Microsoft Accessというデータベースソフトを使って、書き込みの検索機能を持った掲示板データベースを作成する方法を紹介します。
対象読者
Accessで、テーブル、フォーム、クエリを作ることができるレベルの人。
必要な環境
Access 2003が使用できる環境。Access 2000でも動作すると思いますが、検証はしていません。
情報掲示板の機能の概要
書き込み、掲示板、検索の3つのフォームを使用して、情報の書き込みと表示・検索を行います。
書き込んだ内容はフォームで一覧表示し、最新の書き込みから表示します。また、新規に書き込みがあった時点で表示内容を更新し、書き込みを反映します。検索機能では、基礎情報を元に2つ以上の条件で書き込みの内容を検索できるようにし、検索結果は一覧表示とは別の専用フォームで表示します。
検索のためのクエリは、複数の条件で検索できるようにするので、このクエリの作成がポイントになるのと、フォームに配置したコントロールとテーブルのフィールドをどう連動させるのかがポイントになります。
本記事では、ある企業において顧客からのクレーム内容を掲示板でだれでも見れるようにする、という開発例でデータベースを作成しています。
テーブルの作成
最初にテーブルを作成します。といっても、ここでは普通のテーブルを作成するだけなので簡単です。テーブルは、「メインボード」「所属」「情報の種類」の3つです。
テーブル-「メインボード」
掲示板のメインとなるテーブルです。以下の画面4に示したフィールドとデータ型を作成します。フィールド記入日時
だけは、既定値欄に「=Now()」とNow
関数を入力しておきます。こうすると、自動的に書き込んだ時点の日時が入力されます。そして、フィールドNo
に主キーを設定します。また、フィールド内容
の[フィールドサイズ]を「50」から「255」に変更しておいてください。
テーブル-「所属」
テーブル「所属」は、書き込み・検索の際にフォームでリストを表示するために使用します。フィールドID
に主キーを設定します。また、テーブルには画面4にあるデータを入力しておきます。
テーブル-「情報の種類」
テーブル「情報の種類」も、書き込み・検索の際にフォームでリストを表示するために使用します。フィールドID
に主キーを設定します。また、テーブルには画面にあるデータを入力しておきます。