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難解クエリー言語「MDX」に挑戦

多次元データベースクエリー言語「MDX」入門
~クライアントアプリケーションの作成方法(7)

第7回

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1)ADOMO.NET

 SQL Server Analysis Servicesにアクセスするプログラムを作成、実行するためには、通常の.NET Frameworkに含まれているADO.Netのほかに、マイクロソフト社が無償提供しているミドルウェアであるADOMD.NetをクライアントPCにインストールする必要があります。ADOMD.Netはマイクロソフト社のWebサイトから無料でダウンロードできます。

 ADOMD.Netをインストールすると、VisualStudio.NetでMDXを発行するプログラムの開発を行うことができます。プロジェクトを開き、[参照の追加]で[Microsoft.AnalysisServices.AdomdClient]を追加します。

「参照の追加」画面で「Microsoft.AnalysisServices.AdomdClient」を追加
「参照の追加」画面で「Microsoft.AnalysisServices.AdomdClient」を追加

 この参照を追加すると、ADOMD.Netのオブジェクトモデルが使用可能になります。ADOMD.NetのオブジェクトモデルはADO.Netのオブジェクトモデルによく似ています。リレーショナルデータベースへアクセスする.Netプログラムを開発したことがあれば、それほど困難なく理解できると思います。詳細についてはマイクロソフト社のオンラインヘルプなどを参照ください。

2)CubeWalkerとは

 CubeWalkerは、当社(株式会社ヴィバーク)が独自に開発・製品化したアプリケーション構築ツールです。

 もともとはSQL ServerやOracleなどのリレーショナルデータベースにアクセスするビジネス系アプリケーションの超高効率開発ツール「BIBO」という製品なのですが、それをベースに、リレーショナルデータベースだけではなくSQL Server Analysis Servicesにもアクセスできるように改造し、「CubeWalker」という名前で別エディションとして製品化したものです。

 つまり、「CubeWalker」は、リレーショナルデータベースにも、多次元データベースにもアクセス可能な、超高効率なアプリケーション構築ツールなのです。

超高効率なアプリケーション構築ツール「CubeWalker」
超高効率なアプリケーション構築ツール「CubeWalker」

3)CubeWalkerを使用した簡単なクライアントアプリケーション

 では、CubeWalkerを使用して簡単なサンプルアプリケーションを作成してみましょう。CubeWalkerには試用版が用意されています。試用版の制限は「作成できる画面枚数が3画面まで」というものなので、これから解説する画面作成には充分です。試用版は当社のWebサイトから無料でダウンロードできるので、ご利用ください。

 では、CubeWalkerを使用したアプリケーション開発手順を解説します。

(1)事前準備

(ア).NET Frameworkのインストール

 CubeWalkerは.NET Framework 2.0以降が必要です。まずは.NET Framework 2.0以降がクライアントPCにインストールされていることを確認し、インストールされていない場合はインストールしてください。.NET Frameworkはマイクロソフト社のWebサイトから無料でダウンロードが可能です。

(イ)ADOMD.Netのインストール

 次にADOMD.Netをインストールします。マイクロソフト社のWebサイトからダウンロードし、クライアントPCにインストールしてください。

(ウ)SQL Server およびSQL Server Analysis Servicesのインストール

 SQL ServerおよびSQL Server Analysis Servicesをインストールします。インストールするのはサーバマシンでも結構です。クライアントPC1台でスタンドアロン型で作成する場合は、クライアントPCにインストールしてください。

 インストールの手順等はSQL Serverのインストールマニュアルなどを参照ください。

(エ)CubeWalker試用版のダウンロード

 当社のWebサイトからCubeWalkerの試用版をダウンロードしてください。CubeWalker試用版は以下のファイルから構成されています。

  • 開発モジュール:CW Conductor.exe
  • 実行モジュール:CW.exe
  • 操作マニュアル:マニュアル.pdf

 これらのファイルを任意のフォルダに配置して使用してください。インストーラによるインストールは不要です。

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まとめ

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この記事の著者

大家 正巳(オオヤ マサミ)

株式会社ヴィバーク代表取締役。 システムアナリスト。 この度、当社では SQL Server Analysis Services に接続し、MDXの発行が可能な BIシステム構築ツール「CubeWalker」を開発しました。2009年10月より発売致します。 高速かつ安価なBIシステム作りに、是非お...

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https://codezine.jp/article/detail/4340 2009/10/21 14:00

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