アドイン不要でSilverlightアプリケーション開発
Visual Studio 2008(以下、VS2008)では、Silverlight 3アプリケーションを開発するために追加でツールキットを適用させる必要がありました。
しかし、VS2010 Beta 2では、VS2010をインストールするだけで簡単に、Silverlight 3アプリケーションの開発に取り組めます。
先日、11月19日(現地時間)までロサンゼルス開催されていたPDC(Professional Developers Conference)でアナウンスのあったSilverlight 4 Betaについては別途、アドインのインストールが必要です。以下のサイトからダウンロード可能です。
VS2010 Beta 2で変わったこと
VS2008にツールキットを適用させた時と比べて大きく変わった点は、次のとおりです。順を追って説明します。
- オプションでSilverlightのバージョンを選択可能
- Silverlightのコントロールをデザイナ上にドラック&ドロップで配置可能
- 新しいプロジェクトの種類で[ASP.NET MVCプロジェクト]が選択可能
それでは早速、Silverlightアプリケーションの新規プロジェクトを追加して、確かめてみましょう。
[スタート]-[すべてのプログラム]-[Microsoft Visual Studio 2010]-[Microsoft Visual Studio 2010]よりVS 2010 Beta 2を起動します。
[ファイル]-[新規作成]-[プロジェクト]より、[新しいプロジェクト]ダイアログで左側の[インストールされたテンプレート]欄のSilverlightを選択すると、[Silverlightアプリケーション][Silverlightナビゲーションアプリケーション][Silverlightクラスライブラリ]の3種類のテンプレートが表示されます(図1)。
[Silverlightアプリケーション]および、[Silverlightナビゲーションアプリケーション]テンプレートはSilverlightアプリケーションを作成するためのテンプレートで、ユーザーインターフェイスを作成する際に使用されるMainPage.xamlを含んで作成されます。この2つの違いは空のテンプレートか、あらかじめページが準備されているかです。また、[Silverlightクラスライブラリ]はSilverlightのクラスライブラリを作成するためのテンプレートです。
今回は、[Silverlightアプリケーション]のテンプレートを使って説明します。適当なプロジェクト名を入力後、[OK]ボタンをクリックすると、[新しいSilverlightアプリケーション]ダイアログが表示されます(図2)。
ここで、新しいプロジェクトの種類で[ASP.NET MVC プロジェクト](ASP.NETをベースに開発されたMVCスタイルのフレームワークを利用するプロジェクト)が選択可能となっていることと、オプションで[Silverlightのバージョン]が選択可能となっていることが確認できます(図3)。
VS2010 Beta 2のインストール時にはSilverlight 3がインストールされるので、図3ではSilverlight 3しか表示されていませんが、別途インストールすることで複数のバージョンが選択可能です。ただし、VS2010 Beta 1の段階では切り替えが可能であったSilverlight 2がVS2010 Beta 2からはサポート外となったようです。
図4はVS2010 Beta 2にSilverlight 4 Betaをインストールした場合の[Silverlightのバージョン]の選択欄です。
図5はVS2008の時の新しい[Silverlightアプリケーション]ダイアログです。
図6はMainPage.xamlのデザイナ上にSilverlightのコントロールをドラック&ドロップしている様子を表したものです。
VS2008では図7のようにデザインビューが表示されませんでした。これだけでも、開発生産性が大きく向上するでしょう。