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Microsoft Robotics Developer Studio 2008 入門

Robotics Developer Studioでサービスプログラミング

Microsoft Robotics Developer Studio 2008 入門(4)

Replace機能を追加してみる

 次は値を置換するReplace機能を追加したサービスを作成し(サンプルプログラム:DSS Service3)、その作成したサービスをVPLで使ってみましょう。(サンプルプログラム:RDS_04_VPL_Sample3.mvpl)Replace機能は例えば、他のサービスからの通知を受けて、ステータスを更新したい場合などに使います。

 DSSService1での手順1を参考に「DSSService3」という新規プロジェクトを作成し、DSSService2での手順1、手順2を参考にプロパティの設定と初期化までの記述をしてください。

[手順1]ポートの追加

 DSSService3Types.csのポートセットにReplaceを追加し(リスト12)、RDSにて定義されている値を置換するクラスであるReplaceを継承してReplaceを定義します(リスト13)。

[リスト12]ポートの追加
[ServicePort]
public class DSSService3Operations : PortSet<DsspDefaultLookup, DsspDefaultDrop, Get,Replace>
{
}
[リスト13]Replaceの定義
public class Replace : Replace<DSSService3State, PortSet<DefaultReplaceResponseType, Fault>>
{
}

[手順2]ハンドラの追加

 DSSService3.csにおいて、Replaceのハンドラを作成します。[ServiceHandler]属性では複数のスレッドでの同時実行を許可するかを指定します。今回は「Exclusive」で許可しない設定にしています。許可する場合は「Concurrent」にします。ReplaceメッセージのBodyプロパティによって、ステートの更新が行われます。ポートにメッセージをポストするためにPost()メソッドを使います(リスト14)。

[リスト14]ハンドラの追加
[ServiceHandler(ServiceHandlerBehavior.Exclusive)]
public virtual IEnumerator<ITask> ReplaceHandler(Replace replace)
{
    _state = replace.Body;
    replace.ResponsePort.Post(DefaultReplaceResponseType.Instance);
    yield break;
}

[手順3]サービスのビルド

 [ビルド]-[ソリューションのビルド]を実行し、ビルドが正常終了したことを確認します。

[手順4]図16のVPL図の修正

 図13のようなBボタン、Yボタンで制御するVPL図と同じ機能が実現できるようにReplace機能を追加したDSSService3を使って書き換えてみます。図13の状態からMergeブロックを削除し、サービス欄からDSSService3を4つとSimulatedGenericDifferentialDriveを1つドラックアンドドロップし、ダイアグラム領域に配置してください(図18)。

図18 サービスの配置
図18 サービスの配置

 次に、0.0が設定されているDataブロックとDSSService3を接続し、表示されるConnectionsダイアログのFrom欄でDataValueを、To欄でReplaceを指定し、[OK]ボタンを押します(図19)。

図19 Connectionsダイアログの設定
図19 Connectionsダイアログの設定

 次に、DSSService3と2つ目のDSSService3を接続し、表示されるConnectionsダイアログのFrom欄でDataValueを、To欄でGetを指定し、[OK]ボタンを押します。

 さらに、2つ目のDSSService3とmulatedGenericDifferentialDriveと接続します。表示されるConnectionsダイアログではForm欄にてGet-Successを、TO欄にてSetDrivePowerを選択し、[OK]ボタンを押します。

 0.8が設定されているDataブロックについても同様に接続してください。

 完成したVPL図を図20に示します。

図20 DSSService3で置き換えたVPL図
図20 DSSService3で置き換えたVPL図

 メニューのRunからStartを選択すると、DSSランタイムが実行され[Run]ダイアログ、[Visual Simulation Environment]画面がそれぞれ続けて立ち上がります。

 書き換える前と同様にYボタンを押すとロボットが前進し、Bボタンを押すとロボットが停止する様子を確認してください。実行を終了するときは[Run]ダイアログの[STOP]ボタンを押します。

まとめ

 今回はVisual C# 2008 Express Edition(Visual Studio 2008も同様)を用いて、コンソールへの文字出力や状態のログ表示など単純なサービスプログラムの作成と、自作したサービスのVPLでの利用方法、および作成したサービスのロボット制御への利用例を説明しました。次回はロボットが障害物にぶつかった時などに発生する割り込み(通知)の概要とシミュレーション環境へのオブジェクト配置などをとりあげます。

参考資料

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるLaravel実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト asa(asa)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。 2026年時点での登録メンバは約50名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

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