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Google App Engineで開発するスケールするアプリケーション

Google App Engineで開発するスケールするアプリケーション(中編)

Google App EngineとTwitterの連携アプリケーション構築

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レコメンドのロジック

 本稿のアプリケーションでは、自分がフォローしているユーザー集合(friends)と、同じようなユーザー集合をフォローしているユーザーで、かつ未フォローのユーザーを「自分と嗜好が似ているオススメのユーザー」として画面に表示します。図3にオススメユーザーを抽出するためのロジックを示しました。自分がフォローしているユーザーと同じユーザーを数多くフォローしているユーザーほど、自分と嗜好が似ているユーザーとして画面で上位に表示します。

図3 レコメンドのロジック
図3 レコメンドのロジック

アプリケーション開発環境の準備

 アプリケーションの概要について説明したところで、次にGoogle App Engineで動作するアプリケーションを開発するための環境を整えていきます。

Google App Engineへのサインアップ

 Google App Engineを使用するには、Googleアカウントの作成とGoogle App Engineへのサインアップが必要となります。まずGoogleアカウントをお持ちではない方は、Googleアカウントのページからアカウントを取得してください。Googleアカウントを取得したら、Google App Engineにサインアップします。Google App Engineサイトから画面の指示に従い、アカウントを登録してください。

アプリケーションの作成

 Google App Engineにサインアップした状態で、Google App Engineのトップ画面で[Create an Application]ボタンを押下すると、図4の新規のアプリケーション作成画面が開くので、Application IDと、タイトルを入力します(注1)。Application IDは「XXX.appspot.com」の「XXX」の部分がApplication IDに該当するので、全ユーザーの他のアプリケーションと重複しないように設定する必要があります。ここでは「twitterrecom」にしていますが、重複しない適当な名前を指定してください。

図4 Google App Engine上でのアプリケーション新規作成画面
図4 Google App Engine上でのアプリケーション新規作成画面
注1

 サインアップの途中で、アプリケーション作成画面に進むので、その時にアプリケーションを作成することも可能です。

Google App Engine SDKのインストール、アプリケーションの作成

 Google App Engineを開発するためのSDKをダウンロードページから入手します。Python用とJava用が用意されていますが、今回はPythonを使用するので「Google App Engine SDK for Python」の中から、Windows用の「GoogleAppEngine_1.3.0.msi」をダウンロードします。ダウンロードしたファイルを実行すると、インストールが始まりますので、ウィザードに従いインストールを進めてください。

 インストールが完了すると、デスクトップにGoogle App Engine Launcherのアイコンが作成されるので起動します。起動したダイアログ左下の[+]ボタンをクリックすると、新規のアプリケーションを作成するためのダイアログが開きます(図5)。

図5 ローカルPC上でのアプリケーションの作成
図5 ローカルPC上でのアプリケーションの作成

 Application Nameの欄にはGoogle App Engineのサーバでアプリケーションを作成した時に入力した名前(ここでは「twitterrecom」)を入力し、Parent Directoryにはアプリケーション用フォルダの親フォルダのパス(ここでは「C:\app_engine」)を指定します。Port欄にはデフォルトで8080が入力されていますので、必要に応じて変更してください。[Create]ボタンを押下すると、アプリケーション作成が完了し、以下の図6のように作成したアプリケーション名とファイルパスが表示されます。

図6 アプリケーション作成完了
図6 アプリケーション作成完了

 「C:\app_engine\【アプリケーション名】」フォルダには、表1に示した以下のファイルが作成されます。

表1 アプリケーション新規作成時に作成されるファイル
ファイル名 説明
app.yaml アプリケーションID や最新バージョン識別子など、アプリケーション コードについての情報やURLパスにおけるリクエスト ハンドラおよび静的ファイルとの間の関係を指定する。
index.yaml 複合インデックスの設定定義を記述する。
main.py HTTPのリクエストのハンドラを記述する。

アプリケーションの起動確認

 Google App Engine Launcher上で先ほど作成したアプリケーションを選択し、[Run]ボタンを押下してください。実行中を示す緑のアイコンが表示されたら、ブラウザで「http://localhost:8080/」にアクセスしてください。図7のように「Hello world!」と表示されたら、動作確認完了です。

図7 アプリケーション起動確認
図7 アプリケーション起動確認

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Twitterユーザー情報の構成

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 佐藤 治夫 (株式会社ビープラウド)(サトウ ハルオ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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