はじめに
前回では、Test::More
などを利用した、Catalystのテスト関連モジュールの紹介を行いました。Catalystを使用して実装したWebアプリケーションを本番環境で運用する場合には、ApacheなどのWebサーバと連携させることが多いと思います。
本記事では、まずmod_perlを使用してApacheと連携させる方法を、そしてApache::Test
を使ったテストについて紹介していきます。
対象読者
- Perlで簡単なスクリプトを作成したことのある方
- Webアプリケーションの基本的な仕組み(HTTPリクエスト、レスポンスなど)についての知識のある方
これまでの連載
- 初めてのCatalyst入門(1) PerlによるWebフレームワークCatalystとは?
- 初めてのCatalyst入門(2) Catalystアプリはどのように作るのか?
- 初めてのCatalyst入門(3) 処理の入り口はアクション
- 初めてのCatalyst入門(4) URLパスとリクエストパラメータ
- 初めてのCatalyst入門(5) フロー制御とChainedアクション
- 初めてのCatalyst入門(6) Perlのオブジェクト指向とモデル
- 初めてのCatalyst入門(7) モデルを使ったプログラミング
- 初めてのCatalyst入門(8) Catalystのビュープログラミング
- 初めてのCatalyst入門(9) Catalystのテスト関連モジュール
必要な環境
本連載で紹介するサンプルなどで実行している環境は次の通りです。
CentOS 5.3
- Perl 5.8.9
- Catalyst 5.80024
- Apache 2.2.3
- mod_perl 2.0.4
また、動作確認を行ったWindowsの環境は次の通りです。
Windows Vista
- ActivePerl 5.8.9 Build 827
- Catalyst 5.80024
- Apache 2.2.15
- mod_perl 2.0.4
mod_perl 2.0でCatalystアプリケーションを実行する
これまではCatalystの組み込みサーバを使用してきましたが、作成したWebアプリケーションを外部に公開する際には、Apacheなどと連携させて動作させる場合が多いと思います。CatalystなどのPerlで実装したアプリケーションをApache上で動作させるには、CGIとして実行させる方法などがありますが、パフォーマンスに優れていることから、Apacheのモジュールであるmod_perlを使用する場合が多いようです。
mod_perlには、Apacheの1.3系向けのmod_perl 1.0と、Apacheの2.0/2.2向けのmod_perl 2.0があります。これからApacheをインストールする際には、バージョン2.2系をインストールすることが多いと思うので、以降ではApache 2.2にmod_perl 2.0をインストールする例を紹介します。