グラフィックとサウンドのクオリティを上げるコツ
では、そのグラフィックとサウンドのクオリティを上げるためには、どのようなコツがあるのだろうか? アプリ開発者は得てして、「グラフィックやサウンドに関しては自分は門外漢だから、アーティストにすべて任せるしかない」と考えがちだ。しかし宮川氏は、「プロのアーティストでなくても、自分の手で直接グラフィックやサウンドをいじってみたり、素材を探してみることが大事だ」と力説する。

iPhoneゲームの開発に携わり、初めてクリエイティブの世界へ
事実、宮川氏は「Pixelmator」という安価なグラフィックソフトを使って、自身でゲームのイメージショットを製作しているという。こうしたイメージをある程度詳細に作ることができれば、それをそのまま仕様書としてほかの開発者に手渡すことができる。場合によっては、自分が作ったイメージをそのまま製品に入れ込むこともあるという。
サウンドに関しても、ツールやフリー素材を探して組み合わせれば、かなりクオリティの高いものを作り上げることができるという。特に宮川氏が推奨するのが、アップルの動画編集ソフト「Final Cut」だ。
「Final Cutは製品紹介用の動画を製作するために使っているが、それ以上に役に立っているのが、製品に付属しているフリー素材。特にサウンドの素材は極めてクオリティの高いものが何千種類も付属している。決して安くないソフトだが、この素材を入手できるだけでも値段以上の価値があると思う」(宮川氏)
同氏は、iPhoneゲームの開発を手掛けるようになって初めてこうしたクリエイティブの世界に足を踏み入れたというが、自身の経験を踏まえて、「きちんとしたビジョンを持った上でツールを使いこなし、素材を丁寧に探せば、わずか1、2年でもかなりのレベルまで到達できる」と説く。
「グラフィックにせよサウンドにせよ、この1、2年の経験は本当に勉強になった」(宮川氏)
「Subversion」「Evernote」を活用し、リモートで分担作業
最後に宮川氏は、自身の作業環境や開発体制について簡単に紹介を行った。複数の開発者同士でソースコードやビルドを共有するためのプラットフォームとして「Subversion」を、また詳細な仕様を開発者同士でシェアする仕組みとしては「Evernote」を活用しているという。また、開発チームの運営に関しては、基本的に開発者全員が宮川氏とマンツーマンで連絡を取り合い、作業を進めているという。
「全員がばらばらの場所でリモートで作業を進めているので、お互いに顔を合わせることがない。そういった環境ではメンバー同士で連携を取るのが難しいため、自分が中心のハブになってすべての情報を取り仕切る体制をとっている」(宮川氏)
こうして、約2時間半にわたるセミナー「iPhoneゲームアプリ開発セミナー 人気ゲームアプリから見る3つの成功ポイント」が終了した。ぜひ、トップクリエーターの意見を参考にして、iPhoneアプリ開発に挑戦してみて欲しい。
参考資料
- 「人気ゲームアプリから見る 3つの成功ポイント」セミナー動画(株式会社ゼペット)
- セミナー使用スライド(CodeZine SlideShare)
