本稿は、Scott Guthrie氏のブログを、氏の許可を得て、翻訳、転載したものです。米Microsoft社の副社長で、ASP.NETやSilverlightの開発チームを統率する氏のブログでは、次期製品を含む最新の技術をいち早く紹介しています。
ASP.NET MVC 3: Razorでのレイアウト
2週間前、ASP.NET MVC 3ベータ版リリースを出荷しました。これは『go live』デプロイメントをサポートし、多くの改善点も提供します。ベータ版の告知投稿で、ASP.NET MVC 3の新機能の概要が確認できます。また、初回のプレビュー版リリースで出現した他のASP.NET MVC 3機能については、最初のASP.NET MVC 3プレビュー版投稿で確認してください。
この投稿は、 ASP.NET MVC 3ベータ版の新機能をいくつか詳細に紹介していく『ミニ投稿』シリーズの2つ目です。
- Razorの@model新キーワード (10月22日)
- レイアウト(本投稿)
本日の投稿では、Razorのページのレイアウトと、最新のASP.NET MVC 3ベータ版で導入された改善点について話します。
Razorの基礎
ASP.NET MVC 3は、『Razor』と呼ばれる新しいビューエンジンオプションとともに出荷されます(既存の.aspxビューエンジンは継続してサポート/改善されます)。
Razorの紹介というブログ投稿で、Razorを導入した理由やその文法などの詳細を確認できます。もしまだその投稿を読んでいない場合は、ちょっと読んでみて下さい(ここからはそれを読んでいることを前提にしているためです)。Razorの紹介投稿を読まれたら、ASP.NET MVC 3プレビュー版投稿も読んで、そこにあるASP.NET MVC 3 Razorのサンプルを確認してください。
レイアウトとは?
通常、Webサイト/アプリケーション内で、全てのページに統一感のある見た目と操作性を心がけます。ASP.NET 2.0では『マスターページ』の概念を導入し、.aspxベースのページまたはテンプレートを使用することで、これを可能にしました。Razorもこの概念を『レイアウト』と呼ばれる機能でサポートしており、これにより共通のサイトテンプレートが定義でき、サイト上のすべてのビュー/ページに渡りその見た目と操作性が継承されます。