本稿は、Scott Guthrie氏のブログを、氏の許可を得て、翻訳、転載したものです。米Microsoft社の副社長で、ASP.NETやSilverlightの開発チームを統率する氏のブログでは、次期製品を含む最新の技術をいち早く紹介しています。
Entity Frameworkコードファーストのお知らせ(CTP5 リリース版)
今週、データチームが、新しいEntity FrameworkコードファーストライブラリのCTP5ビルド版をリリースしました。EFコードファーストでは、データを扱う場合に、非常にやさしいコード中心の開発フローが可能になります。これにより以下のことが可能になります。
- デザイナを開いたり、XMLマッピング・ファイルを定義したりする必要なく開発できる
- ベースクラスなしの『プレーン・オールド・クラス』を書くだけで、モデルオブジェクトが定義できる
- 特に明示的に設定を行わなくても、データベースの永続化が可能な『設定に勝る規約(convention over configuration)』方式を使用できる
- オプションとして、規約ベースの永続化をオーバーライドしたり、永続化のマッピングを完全にカスタマイズするのにFluentコードAPIが使用できる
私は、EFコードファースト方法の大ファンで、今夏これについていくつかのブログ投稿をしました。
- Entity Framework 4でコードファースト開発(7月16日)
- EF『コードファースト』:独自のデータベース・スキーマ・マッピング(7月23日)
- 既存のデータベースでEF『コードファースト』を使用(8月3日)
本日の新しいCTP5リリースでは、CTP4ビルド上にいくつか素晴らしい改善が行われており、最終リリース版前の最後のコードファーストのプレビュービルドになる予定です。最終のEFコードファーストリリースは、来年の第1四半期(2011年Q1)に出荷予定です。すべての.NETアプリケーション(ASP.NET WebフォームおよびASP.NET MVCプロジェクトを含む)で動作します。
EFコードファーストのインストール
EFコードファーストのCTP5は、以下のどちらかの方法で、インストールおよび利用可能です。
- 方法1)
- 方法2)
セットアッププログラムをダウンロードして実行する。インストール後、プロジェクトにあるEntityFramework.dllアセンブリが参照できます。
または:
Visual StudioのNuGetパッケージ・マネージャーを使用して、プロジェクトにEF コードファーストをダウンロードしてインストールする。この場合、Visual StudioでNuGetパッケージ・マネージャー・コンソールを立ち上げて([ビュー]-[その他のウィンドウ]-[パッケージ・マネージャー・コンソール])、コンソールに『Install-Package EFCodeFirst』と入力します。
パッケージ・マネージャー・コンソールで、『Install-Package EFCodeFirst』と入力すると、NuGetがEF コードファースト・パッケージをダウンロードして、プロジェクトに追加します。
これを行うと、自動的にEntityFramework.dllアセンブリへの参照がプロジェクトに追加されます。
NuGetは、数秒でEFコードファーストのセットアップを行い、利用可能な状態にします。EFコードファーストの最終リリース版が出荷されれば、『Update-Package EFCodeFirst』と入力するだけで、既存のプロジェクトを最終リリース版が使用できるようにアップデートします。