4. Micro Cloud Foundryの利用
Cloud Foundryを使ってみる第一歩としては、CloudFoundry.comを利用する他に、Micro Cloud Foundryを使うという選択肢もある。Micro Cloud FoundryはCloud Foundryの環境一式がVMware仮想マシンの中にパッケージングされているもので、仮想化ソフトウェア上で手軽に実行することができる。Richardson氏によれば、Micro Cloud FoundryはPC上でも実行することが可能なため、開発者用のサンドボックスなどの用途として極めて有用なものとのことである。
Micro Cloud Foundryは、CloudFoundry.comのサイトより入手することができる。まずサインインページ(図4.1)に行ってログインする。図4.2のようにライセンス条項が表示されるので、同意のチェックを入れて[Accept]ボタンをクリックする。
続いて、図4.3の画面で使用したいドメイン名を記入する。ドメイン名には任意の文字列が使えるが、他のユーザと競合しない一意のものでなければならない。ドメイン名が登録できたら図4.4のように設定用文字列(configuration token)が表示される。この文字列は、仮想マシンを設定する際に必要になる。最後に、[Download Micro Cloud Foundry VM]ボタンをクリックすればファイルをダウンロードできる。
ダウンロードしたファイルを解凍すると、vmdk形式の仮想ディスクイメージが入っているので、VMware Playerなどを使ってこれを起動すればよい。初回起動時にはいくつかの設定が必要とのこと。図4.5のように、「1. configure」オプションを選択し、パスワードとさきほどの設定用文字列を入力すればよい。
Micro Cloud Foundry向けにVMCを使う場合のターゲットURLは「api.ドメイン名.cloudfoundry.me」となる。ターゲットを指定したら、次のようにvmc registerコマンドを使ってユーザ登録をしよう。
> vmc target api.ドメイン名.cloudfoundry.me > vmc register Email: xxxx@xxxx.xxxx Password: ******** Verify Password: ******** Creating New User: OK Attempting login to [http://api.ドメイン名.cloudfoundry.me] Successfully logged into [http://api.ドメイン名.cloudfoundry.me]
あとはCloudFoundry.comとまったく同様にログインして利用することができる。
Micro Cloud FoundryはローカルのPCで実行することができるが、ドメイン名の解決のために、通常使用する場合はインターネットへの接続環境が必須となっている。ただし、完全にオフラインの環境で利用するために、最新のMicro Cloud Foundryにはオフラインモードが用意されているという。オフラインモードを使えば、PCがインターネットに接続されていなくても、ローカルのDNSによってドメイン名を解決して利用することができるとのことだ。