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ComponentZine(ComponentOne)

グリッドコントロールを使いデータベースを操作する.NETアプリケーションを作る

「PowerTools ComponentOne Studio 2012J」のC1TrueDBGridコントロールを使った.NETアプリケーションの作成

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C1TrueDBGridコントロールの機能について

 C1TrueDBGridコントロールは、多彩で豊富な機能を持ったデータグリッドコントロールです。

 高度なデータアクセス、データ表示、およびユーザーインターフェースに関するさまざまな機能を備え、これらの機能を使用して直感的で視覚効果の高いアプリケーションを構築できます。

 基本は、データベースデータと連結して使用しますが、非連結でも使用でき、また連結グリッド内に非連結の行列を組み込むこともできます。

 以下に、C1TrueDBGridコントロールの機能を紹介します。C1TrueDBGridコントロールはデータグリッドコントロールの基本機能に加え、大変多くの機能を有していますが、すべての機能を紹介していると一冊の本になってしまいますので、簡単に概要だけ紹介します。

データ表示機能の強化

 C1TrueDBGridコントロールは目的に応じた表示形式を選択できます。Formビューでは、必要に応じて変更できる標準の「フォーム」にデータが表示されます。Invertedビューでは、行と列が転置され、便利な「読み下げ」形式でデータが表示されます。また、MultipleLinesビューでは、表示可能なグリッド内に、すべての列が複数ラインで表示されます。

データを「フォーム」形式で表示(ヘルプより抜粋)
データを「フォーム」形式で表示(ヘルプより抜粋)

Excelライクなスプリット

 Microsoft Excelのように、グリッドを水平と垂直の両方向に分割できます。縦横どちらかの方向に分割できるほか、マトリックス状にも分割できます。さらに、このグリッドマトリックスを簡単な表記で逆参照できるため、グリッドを縦横それぞれ複数のスプリットに分割しても、それらのスプリットに簡単にアクセスできます。

スプリットの例(ヘルプより抜粋)
スプリットの例(ヘルプより抜粋)

列の固定(スクロールしない列)

 水平スプリットを使用することで、グリッド内の任意の位置(左端、右端、中央)に、スクロールしない列を作成できます。

非連結列

 グリッドで、データコントロールに連結された列と連結されていない列を同時に使用できます。

行の色を互い違いにする

 偶数行と奇数行の背景色を個別に設定でき、グリッドをたいへん読みやすく表示できます。

行の色を互い違いにする(ヘルプより抜粋)
行の色を互い違いにする(ヘルプより抜粋)

洗練されたスタイルオブジェクト

 階層化されたスタイルオブジェクトにフォント、色、画像、および書式設定情報がカプセル化されており、設計時と実行時にグリッドのコンポーネントを簡単にカスタマイズできます。また、セルの境界線の外見、サイズ、色、およびタイプをカスタマイズするためのプロパティも含まれています。

新しい列オブジェクト

 オブジェクトモデルを簡略化するため、True DBGridには、2つの新しい列オブジェクトが導入されました。C1DataColumnオブジェクトには、データおよびデータの処理に関するプロパティがすべて格納されています。一方、C1DisplayColumnオブジェクトには、列の表示に関するプロパティがすべて格納されています。

セル内のオブジェクト

 ビットマップ、コマンドボタン、チェックボックス、ラジオボタンなどのさまざまなセル内オブジェクトがサポートされています。これらのオブジェクトを使用して、データを表示したり、編集することができます。また、セルをボタン化して使うこともできます。

セルをボタン化して使う(ヘルプより抜粋)
セルをボタン化して使う(ヘルプより抜粋)

ドロップダウンオブジェクト

 複数列コントロール(C1TrueDBDropDown)、コンボボックス、複数行テキストエディタなど、データ入力用のさまざまなドロップダウンオブジェクトがサポートされています。サードパーティのドロップダウンコントロールもサポートされています。

セルでドロップダウンコントロールを使用する(ヘルプより抜粋)
セルでドロップダウンコントロールを使用する(ヘルプより抜粋)

フィルタバー

 列のヘッダの下に表示される特殊なデータ入力行です。フィルタバーを使用して、インクリメンタルサーチやレコードセットのフィルタなど、エンドユーザーによる独自の操作を実装できます。

入力マスク

 列に入力テンプレートを割り当てることによって、エンドユーザーによるデータ入力エラーを減らすことができます。

自動データ変換

 コードを記述しなくても、データベースにある値を自動的にテキストまたはグラフィックに変換できます。例えば、数字コードを文字やビットマップとしてレンダリングできます。

データ依存型の表示

 正規表現を使用し、セルのコンテンツに基づいてセルごとに表示スタイルを変更できます。例えば、負の数を赤色で表示したり、特定の部分文字列を含むフィールドを太字で表示することができます。

実行時のセルチップ

 セルの内容に応じた参考情報をエンドユーザーに提供できます。

スクロールトラッキングとScrollTips

 垂直スクロールバーのスクロールボックスを移動して、レコードをスクロールできるようになりました。ScrollTips機能を使用して、スクロール中にポップアップウィンドウに情報を表示することもできます。

スクロールトラッキングとScrollTips(ヘルプより抜粋)
スクロールトラッキングとScrollTips(ヘルプより抜粋)

優れたヘルプ

 True DBGridには、詳細なヘルプと、豊富なチュートリアルやサンプルを含むオンラインヘルプが用意されています。

専用デザイナ

 C1TrueDBGridコントロールは、設計時のデザインをサポートする専用のデザイナをいくつも装備しています。

 グリッド画面を分割できるSplitオブジェクト用デザイナ、表示、色、フォントなどに関する列プロパティのコレクションを操作するC1DisplayColumnCollectionエディタ、列内のデータ変換に使用するValueItemsエディタ、グリッドのスタイルを編集するGridStyleCollectionエディタ、そしてC1TrueDBGridコントロールそのものを編集するC1TrueDBGridデザイナです。

 これらのデザイナを使用し、各オブジェクトのデザインを簡単に行うことができます。

専用デザイナでかんたん編集(ヘルプより抜粋)
専用デザイナでかんたん編集(ヘルプより抜粋)

その他

 データのグループ化、集計計算、グラデーションによる塗りつぶし、ドロップダウンの自動入力補完、セル範囲選択、[Enter]キーの動作のカスタマイズ、階層化されたドロップダウングリッド、列オブジェクトのTagプロパティ、さまざまな印刷機能の強化などがあります。

 今回は、数あるC1TrueDBGridコントロールの機能の中から、行の色を互い違いに表示する機能、列の背景色をグラデーションで塗りつぶす機能、列幅の自動調節、実行時にクエリを実行する機能、グリッドのフォーム表示機能、などを使用しSQL Serverのデータを表示するアプリケーションを作成します。

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GUIのデザイン

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この記事の著者

瀬戸 遥(セト ハルカ)

8ビットコンピュータの時代からBASICを使い、C言語を独習で学びWindows 3.1のフリーソフトを作成、NiftyServeのフォーラムなどで配布。Excel VBAとVisual Basic関連の解説書を中心に現在まで40冊以上の書籍を出版。近著に、「ExcelユーザーのためのAccess再...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/6900 2012/12/12 14:00

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