ターゲットフレームワークの変更
MRRSにはWebサイトに加え、プロジェクトが3つ含まれています。これらのWebサイト、プロジェクトのターゲットフレームワークを、元の4.0から4.5に変更していきましょう。
最初に会議室予約システムのソリューションファイル(MRRS.sln)をVisual Studio 2012で開きます。本連載では、「Visual Studio 2012 Express for Web」を使用します。
(1)Webサイトの変更
Webサイトの「プロパティページ」を開いた後、「ビルド」を選択し、「対象とするFramework」欄で「.NET Framework 4.5」を選択して、「OK」ボタンをクリックします。
その後、「対象とするFrameworkの変更」確認ダイアログが表示されるので、「はい」ボタンをクリックします。
この変更により、Web.configのsystem.webセクション-compilation要素に以下の変更が加えられます。
<!-- 変更前 <compilation debug="true" targetFramework="4.0"> --> <compilation debug="true" targetFramework="4.5">
また、同じくsystem.webセクションに以下のpages要素も追加されます。
<pages controlRenderingCompatibilityVersion="4.0"/>
この要素の属性「controlRenderingCompatibilityVersion」は、以下のプロパティに反映されます。
このプロパティは、サーバーコントロールがHTMLとして描画される際の動作が、どのASP.NETのバージョンのものかを指定するものです。例えば、LabelコントロールのIsEnabledプロパティをfalseにした際の描画処理が、ASP.NET 3.5ではdisabled属性として描画されますが、4.0以降ではCSSを使って描画される、といった違いがあります。ASP.NET 4.5で一通りの動作を検証するのであれば、削除してしまっても構いません。今回は削除することにします。
(2)各プロジェクトの変更
次にMRRS.BLL、DAL、Entiryの各プロジェクトのターゲットフレームワークを変更します。やり方はすべて同じなので、MRRS.BLLプロジェクトを例として説明します。
まず、プロジェクトのプロパティを開き、「アプリケーション」タブの「対象のフレームワーク」を「.NET Framework 4.5」に変更します。
すると、「ターゲットフレームワークの変更」確認ダイアログが表示されるので、「はい」ボタンをクリックします。
同じようにMRRS.DAL、Entityプロジェクトも変更します。