Bootstrapの記述方法
それでは、Bootstrapの使い方について見ていきましょう。まずは、トップページを見てみましょう。
このページを表示するために「Views\Home\Index.cshtml」で指定しているHTMLタグは次のとおりです。
<div class="jumbotron"> <h1>ASP.NET</h1> <p class="lead">ASP.NET is a free web framework (省略)</p> <p> <a href="http://asp.net" class="btn btn-primary btn-large"> Learn more » </a> </p> </div>
「ジャンボトロン」コンポーネントの例
ここでのポイントは「<div class="jumbotron">」の部分です。ジャンボトロン(jumbotron)とは大型ディスプレイという意味です。Bootstrapでは、class名を書くだけで、CSSやJavaScriptを触ることなく、自動的にデザインを当てることができます。
Bootstrapで定義されているCSSを見てみましょう。
/*! 共通の指定 */ .jumbotron { padding: 30px; margin-bottom: 30px; color: inherit; background-color: #eee; } .jumbotron h1, .jumbotron .h1 { color: inherit; } .jumbotron p { margin-bottom: 15px; font-size: 21px; font-weight: 200; } .container .jumbotron { border-radius: 6px; } .jumbotron .container { max-width: 100%; } /*! 横幅が768px以上の場合の設定(レスポンシブ用) */ @media screen and (min-width: 768px) { .jumbotron { padding-top: 48px; padding-bottom: 48px; } .container .jumbotron { padding-right: 60px; padding-left: 60px; } .jumbotron h1, .jumbotron .h1 { font-size: 63px; } }
この設定がされているため、「<div class="jumbotron">」と書くだけで、ボーダー線の四隅が丸くなったり、h1要素やp要素のマージンやフォントにデザインが当たったりします。またメディアクエリー「@media screen and (min-width: 768px) 」が指定されているためレスポンシブ対応であることも分かります。例えばスクリーンサイズが768px以上の場合には、ジャンボトロン内の<h1>要素(ASP.NETという文字)のフォントサイズが63pxになります。
Bootstrapで簡単にデザイン設定できることが分かると思います。
「ボタン」コンポーネントの例
次にジャンボトロン内に配置されているリンク「<a href="http://asp.net" class="btn btn-primary btn-large">~</a>」に注目してみましょう。先ほど紹介したようにBootstrapではクラス名を指定することでデザインを変更することができます。ここのリンクを示す<a>タグのクラスには「btn」「btn-primary」「btn-large」といった3つのクラス名が指定されています。
Bootstrapでは、クラス名に「btn」を指定することでボタンのデザインを当てることができます。
さらにボタンの種類やサイズなどを指定することができます。ボタンの種類(7パターン)のほか、サイズなどを指定することができます。
クラス名 | 説明 |
---|---|
btn-default | 標準ボタン |
btn-primary | 主要なボタン |
btn-success | 成功ボタン |
btn-info | 通知ボタン |
btn-warning | 注意ボタン |
btn-danger | 警告ボタン |
btn-link | 通常のリンク |
btn-lg | 大きいボタン |
btn-sm | 小さいボタン |
btn-xs | 特に小さいボタン |
btn-block | ブロックレベルの最大幅 |
disabled | ボタンをクリック不可(<button>要素のみ) |
なお、Bootstrapのボタンは、<a>要素のほかに、<button>と<input>要素でも使用できます。
ボタンのクラス名を変更
それでは試しに、リンクのHTML「class="btn btn-primary btn-large"」の部分を「class="btn btn-default btn-block"」に変更してみましょう。
なお、Visual StudioでHTMLを編集する場合は、Page Inspector機能を使うと便利です。IEの開発者ツールのような機能をVisual Studioの中で使用でき、編集するべきファイルも自動的に探してくれます。
Index.cshtmlを編集したら、[Ctrl]+[Alt]+[Enter]を押して、Page Inspectorに結果を反映させます。
ボタンの色がデフォルトの白色になり、幅が最大まで広がっていることが確認できました。このようにBootstrapでは、ページのデザイン要素をクラス名を変更するだけで簡単にできることが理解できたと思います。
まとめ
以上、本記事では、Bootstrapの基本について説明してきました。とても簡単にデザインを変更できることが理解できたと思います。後編では、Bootstrap バージョン3の特長でもあるグリッドレイアウトについて、ナビゲーションやフォームといった高度なコンポーネントについて紹介していきます。