Azure: 99.95%のSQLデータベースSLA、500GBのDBサイズ、パフォーマンスセルフサービス復元の改善、事業の継続性
4月初旬のBuildカンファレンスで、改善された99.95%SLA、500GBまでのデータベースサポート、セルフサービス復元機能、新しいActive Geo Replicationサポートなど、Azure上のSQLデータベースにおける素晴らしい数多くの新機能について発表しました。この3分間のビデオでは、基調講演で新機能をウォークスルーした部分を確認できます。
先週、これらの新機能をプレビュー形式で利用できるようにし、簡単にそれらが活用できるように、新しいSQLデータベースサービス層の導入も行いました。
新しいSQLデータベースサービス層
先週、SQLデータベースに、新しい基本および標準層のオプションを導入しました。これらは、以前発表した既存のプレミアム層への追加になります。これにより、費用対効果の高い方法で、Azure上のSQLデータベースを柔軟に展開およびホストできます。
- 基本層:処理が軽いアプリケーションに対して設計されたものです。基本層のパフォーマンス目標は、予測可能な1時間単位のトランザクションレートを提供することです。
- 標準層:標準層は、クラウドに設計されたビジネスアプリケーションのためのオプションです。これにより、中間レベルのパフォーマンスと事業継続機能が提供さます。標準層のパフォーマンス目標は、予測可能な1分単位のトランザクションレートを提供することです。
- プレミアム層:プレミアム層は、ミッションクリティカルなデータベースのために設計されたものです。これにより、最高のパフォーマンスレベルと高度な事業継続機能へのアクセスが提供されます。プレミアムのパフォーマンス目標は、予測可能な1秒単位のトランザクションレートを提供することです。
これらの価格層を使用するために、SQL Serverライセンスを購入する必要はありません。ライセンスおよびランタイム費用はすべて価格に含まれており、データベース管理も自動で行われます(高可用性、自動パッチ、バックアップはすべてビルトインされています)。また、データベースに対する1日単位の支払機能も提供します(つまり、数日間だけデータベースを実行したい場合は、1か月間ではなく使用した日数分だけの支払になります)。
新しいSQLデータベース基本層の価格は、2GBのSQLデータベースに対して、1日0.16ドル(月額4.96ドル)という低価格から始まります。プレビュー期間中は、さらにそこから50%割引を提供しています。新しい層の価格設定の詳細については、ここからご確認いただけます。
改善された99.95%SLAとさらに大きいデータベースサイズ
新しいSQLデータベース層の可用性SLAは、すべて99.95%になるように拡張しています。このSLAは、基本層、標準層、プレミアム層オプションに適用されるので、これまで以上に自信を持って、Azure上でSQLデータベースの展開および実行することができます。
サポートしているデータベースの最大サイズも増やしています。
- 基本層:2GBのサイズまでデータベースをサポート
- 標準層:250GBのサイズまでデータベースをサポート
- プレミアム層:500GBのサイズまでデータベースをサポート
サービス層に対する価格モデルも変更したため、今後はデータベースサイズ単位の請求ではなく(以前はGBレートでの請求でした)、サービス層ごとに定額料金が請求されることになります。
使用状況レポートがビルトインされた予測可能なパフォーマンスレベル
新しいサービス層内で、パフォーマンスレベルという概念も導入しました。これは、層を選択する際の基準となるデータベースリソースを定義したレベルのことです。これにより、より安定したパフォーマンス体験を提供できるため、アプリケーション周辺の設計時に参考にしていただけると思います。
各サービス層とパフォーマンスレベルのリソースは、データベーススループットユニット(DTU)で表示されています。DTUは、CPU、メモリ、読み書き速度を総合した基準に基づいたパフォーマンスレベルの相対的能力を表す方法になります。各サービス層のパフォーマンスレベルについての詳細は、ここからご確認いただけます。
リソース使用状況のモニター
現在、APIおよびAzure管理ポータルから、SQLデータベースリソースの使用状況をモニターすることができます。メトリクスには、CPU、読み書き、メモリ(今週ではありませんが間もなくです)が含まれています。サービス層レベル内で、利用可能なDTUリソースに対するパフォーマンス使用状況(パーセント)を追跡できます。
サービス層の動的調整
新しいSQLデータベースサービス層の利点の一つが、アプリケーションのニーズに応じて、動的な増減ができることです。例えば、
まず低いサービス層/パフォーマンスレベルから始め、アプリケーションが普及しより多くのリソースが必要になるに従って、徐々にサービス層レベルを向上させていくことができます。
サービス層およびパフォーマンスレベルの変更は、単純なオンライン操作なので、簡単で迅速に行うことができます。現在、SQLデータベースに対して1日単位(月単位ではなく)の請求になっていますので、動的にサービス層を調整できる機能により、クラウドの弾力性が活用でき、お金の節約にもつながります。
各サービス層の新しいシステムおよびベンチマークにおいて、パフォーマンスがどのように機能するかについての詳細は、この記事を読んでください。