はじめに
前回はタスク(仕事)の開始日時、終了日時、経過時間を記録したデータストアのLogClassからクエリでレコードを抽出し、経過時間を集計する処理を作成しました。
振り返ると、本連載ではMBaaSとは何かから説明を始め、NCMBを使ったグループウェアアプリ構築の解説として、ログイン・ログアウト処理から、データストアにオブジェクトを保存する方法、データリレーションの使い方、クエリを使ったオブジェクトの抽出と集計について解説しました。
最終回となる今回は、作成中のアプリを離れ、プッシュ通知の送信・受信について解説したいと思います。NCMBを使ってプッシュ通知を送る利点は、やはり、サーバー側のプログラムを作成する必要がない点ですが、プッシュ通知全体の仕組みについても理解しましょう。
プッシュ通知を送ると、端末にインストールされているアプリの任意のアクティビティを起動することができます。受信側は自分から受信操作をする必要がなく、またアプリを起動して、待ち状態にしておく必要もありません。
対象読者
MBaaSと連携するAndroidアプリを開発したい方。JavaとEclipseについては解説しませんので、JavaとEclipseの基本的な知識があると読みやすいでしょう。
必要な環境
- JDK
- Eclipse
- Android SDK
- ニフティクラウド Mobile backend Basic(無料版)
プッシュ通知を使うための準備
それでは、NCMBの管理コンソールやAndroidアプリから、プッシュ通知を行うための準備を進めましょう。
NCMBのプッシュ通知は、Googleが提供しているGCM(Google Cloud Messaging)や、Appleが提供しているAPNs(Apple Push Notification service)というプッシュ通知を端末に送信する仕組みと連携します。
Android端末へのプッシュ通知は、GCMと連携します。NCMBに登録されたプッシュ通知を、GCMに送信することで、各端末にプッシュ通知が届く仕組みです。
具体的な手順は次の図のとおりとなります。詳細に見ていきましょう。