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【デブサミ2019夏】セッションレポート(AD)

開発者とプロダクトオーナーの認識ギャップを埋めるには? レッドハットのアジャイル支援に学ぶ【デブサミ2019夏】

【B-6】顧客が使いたくなるアプリを作る方法

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イベントストーミングで認識の共通化を進めていこう

 メンバー間で共通理解の醸成を進めていくためには、開発者とPOとの間で合意形成を促す仕掛けが重要になる。河野氏は具体策として「複数のプラクティスを組み合わせるワークショップを実施するのはいかがでしょうか」と提案する。

 POが考えたビジネスアイデア(リーンキャンバス)から、イベントストーミングというプラクティスを通じて、プロダクトの全体像(ユーザーストーリーマッピング)を見える化していくというものだ。

 イベントストーミングとは、POとデベロッパーで作ろうとしているものの共通理解を醸成するための設計手法となる。ユーザー体験(オレンジ色のふせん)の流れを追いながら、データ構造や画面をイメージ(黄緑色のふせん)しながら、最終的なPBIの候補(赤枠)が見えてくる。開発者が開発するものを短時間でイメージしやすいといった利点がある。

 開発者とPOの間に起こりがちなギャップとして、他に挙げられるのがムダに対する認識の違いだ。開発者は「どうせ後で作るのだから、最初からきちんと作っておこう」と考える。後から作り直すことがムダであり、本音を言えば「作り直しなんてしたくない」。一方、POは「現時点のアイデアは仮説に過ぎない。使い続けるか分からないアイデアに時間と労力をかけるのはムダ」と考える。

 しかしPOが露骨に「それ要らないかもしれないから(作り込み過ぎないで)」と言ってしまうと、開発者は「ぼくたちは要らないかもしれないものを作っている?」と傷つき、心を痛めてしまうことにもなりかねない。そうした悲劇を防ぐためにも、互いに相手の視点から考えられるような仕組みがあるといい。具体的にはユーザーストーリーマッピングのバリュースライスで可視化をすすめ、認識の共有を進めていく。

 最後に河野氏は「Open Practice Library」を紹介した。今回河野氏が紹介したようなアジャイル開発のベストプラクティスを集約したサイトとなる。レッドハット社員有志からのコントリビュートが多いものの、オープンソースなので誰でもコントリビュート可能だ。「ぜひ参考にしてください」と河野氏は呼びかけた。

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