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【デブサミ2021】セッションレポート(AD)

組織の1メンバーがDevOpsを促進するには? ニューノーマルな時代を生き抜くために【デブサミ2021】

【19-D-2】やったもんがち!ニューノーマル時代を生き抜くために、組織の1メンバーであるあなたがDevOpsを促進する方法

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一人でだって、始められる! 周りを巻き込みDevOpsを実践する方法とは?

 「一人だからといってDevOpsを始められないわけではない」と横田氏は強調する。たしかに上層部を含めて周りの理解や協力があり、組織の方針やスタンダードになっていればDevOps導入は簡単だ。しかし、理解者がおらず、権限や知識もないからと諦めてはいないだろうか。

 「同僚が興味を持ってくれない」「うちの会社は古いまま変わらない」と思い込む。「わかっているのは自分だけ」と嘆く。「なんとなく新しい技術を取り入れないといけない気がする」「流行っているからやりたい」、など漠然とした理由で、会社に対応を求めるばかりで、行動していない人は少なくない。

 横田氏は「もし変化を起こしたいと思っているなら、ネガティブに見ているばかりでは何も変わらない。まして変化は一人では起こせない」と言い、人を巻き込みながら変革に取り組む方法について書かれた本、『INFLUENCE WITHOUT AUTHORITY』(和訳版『影響力の法則』)を紹介した。さまざまなフレームワークなどが掲載されており、自分の姿勢の点検に役立てたり、行動の参考にしたりできる。

 そして、その中に紹介されているのが「人に影響を与えるモデル=The Cohen Bradford Model」だ。

人に影響を与えるモデル=The Cohen Bradford Model
人に影響を与えるモデル=The Cohen Bradford Model

 まず第1ステップは、同僚を「味方」と捉えることから始まる。向き合い、語り合うこと。そして、話す前から協力してもらえないと決めつけて諦めない。そして、最初に行動しようとしている自分を過大評価しないことが大切だ。

 「もちろん最初に動く人は偉い。でも、それを自分で過大評価しすぎると、『自分はがんばっているのに』と被害者意識を持ってしまいがち。辛い時に自分を鼓舞するために、時にはよいが基本的には忘れている方が賢明」と横田氏は話す。

 第2のステップは、ゴールと優先順を決めることだ。曖昧で大きなゴールではなく、日々抱える課題に即した具体的な目標をたてるのが望ましい。複数になるようであれば、その優先順位をつける。またモチベーションアップのため個人の望みも入れてもいいが、組織のゴールとは分けるようにする。

 第3のステップは、他社が置かれた環境を理解することだ。同僚などでも人によって気にすることや求めるものは異なる。そこを理解することで自分自身も楽になり、相手のパーソナリティーや行動を受け入れられるようになる。

 第4のステップは、交換する価値を見極めること。ギブ&テイクを打算的と捉えられがちだが、人を動かすには、与えたりもらったりしながら進んでいくことがよい。なお、権限や予算を持っていないと自分を過小評価しがちだが、どんな人でも価値を与えることは可能と心得たい。例えば、人に刺激を与えたり、タスク関連やポジション関連の価値を与えたり、関係性を作ったり、個人的な感謝や支えなども十分「交換する価値」になりうる。

 第5のステップは、関係性を築くこと。「今の関係性はどうか」「相手はどういった関係性を求めているか」といった2つのポイントに留意しながら関係を構築することが大切だ。人との関係性は夫々を好むスタイルがあり、自分のやり方を押し付けないように気をつけること。

 第6のステップは、ギブ&テイクで影響を与える。タスクの実行といい関係性の2軸で価値を与え合うことで、周りを巻き込んで成果をしていく。この時、ギブとテイク、損得を意識するのではなく、「相手にもらうために自分にできることがある」と思えることが大事になる。

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失敗と成功で変わっていたのは「自分」だった? DevOpsを起点にコラボレーションの在り方を考える

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