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20年経ってもデファクトスタンダードIDEのEclipse入門

Eclipseの便利なキーボードショートカットをご紹介

20年経ってもデファクトスタンダードIDEのEclipse入門 第4回

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ソースコードを操作するキーボードショートカット

 さまざまなショートカットを紹介するのも、いよいよ大詰めです。ここでは、ソースコードを操作するショートカットを紹介します。

コメントアウトショートカット

 デバッグ時に、ソースコードの一部を一時的に実行させずに、処理結果を見たい時というのはあります。その場合、それら、ソースコードの一部を削除した上で、実行する方法をとるとなると、元に戻すのが大変です。そこで活用するのが、そのコードをコメント化する方法、つまりコメントアウトです。

 このコメントアウトのショートカットもEclipseにはあります。例えば、図20のように、コメントアウトしたい行を選択します。

図20:コメントアウトしたい行を選択した画面
図20:コメントアウトしたい行を選択した画面

 この状態で、macOSならば[⌘]+[/]、Windowsならば[Ctrl]+[/]を入力すると、図21のように、選択行がコメントアウトになります。

図21:選択行がコメントアウトされた画面
図21:選択行がコメントアウトされた画面

 コメントアウトされた行をもう一度元に戻す場合も、同じショートカットを入力します。

インポート文を操作するショートカット

 Javaでクラスを利用する際、そのクラスのインポート文を記述しておく必要があります。これらインポート文の記述は、Eclipseが自動で行ってくれるので、通常、手動で入力はしません。そのクラスのインポートを行うショートカットがあります。

 例えば、図22はMapクラスとHashMapクラスを利用しているコードを記述した直後の画面です。記述は正しいのですが、この両クラスともインポートされていないので、コンパイルエラーとなっています。

図22:インポートが必要なクラスを利用したコードを記述した画面
図22:インポートが必要なクラスを利用したコードを記述した画面

 この場合、Mapにキャレットを当てて表示された修正候補から「'Map'をインポートします」をクリックしてもインポートは行えます(図23)。

図23:表示された修正候補
図23:表示された修正候補

 一方、インポートすることがわかっている場合は、Mapにキャレットがある状態で、macOSならば[⌘]+[Shift]+[M]、Windowsならば[Ctrl]+[Shift]+[M]を入力すると該当クラスを自動でインポートしてくれます。

 また、コーディングを行っていくと、以前のコードでは利用していたクラスが、現段階で利用していない、ということは多々あります。その場合、インポート文が図24のように残ったままになってしまうこともあります。

図24:利用されていないクラスのインポート文が残ったままの画面
図24:利用されていないクラスのインポート文が残ったままの画面

 このような場合に便利なショートカットがあり、macOSならば[⌘]+[Shift]+[O]、Windowsならば[Ctrl]+[Shift]+[O]です。このショートカットで、インポート文の再編成が行われ、不要なインポート文が削除される一方で、いまだにインポートされていないクラスは自動でインポート文が追加されます。

 この節で登場したショートカットを表7にまとめておきます。

表7:ソースコードを操作するショートカット
内容 macOS Windows
コメントアウトの切り替え ⌘+/ Ctrl+/
記述したクラスをインポート ⌘+Shift+M Ctrl+Shift+M
インポートの編成 ⌘+Shift+O Ctrl+Shift+O

キーボードショートカットの設定画面

 これまで、さまざまなキーボードショートカットを紹介してきました。もちろん、これ以外にもショートカットはあります。また、パースペクティブやビューによって使えるショートカットも変わってきます。そのようなショートカットを確認できる設定画面が、Eclipseにはあります。設定画面を表示させて、左ペインから、[一般]>[キー]を選択します。すると、図25の画面が表示されます。この画面は、第2回のNote中で一度紹介しています。

図25:ショートカットの設定画面
図25:ショートカットの設定画面

 この画面の「バインディング」列が設定されたショートカットであり、「コマンド」列がそのショートカットの内容です。この画面から、ショートカットを探すこともできますし、自分独自のショートカットを設定することも可能です。

まとめ

 今回は、Eclipseでコーディングを行う際に便利なキーボードショートカットを紹介しました。次回は、Eclipseに新たなプラグインを追加する方法を紹介していきます。

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 齊藤 新三(サイトウ シンゾウ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook <個人紹介>WINGSプロジェクト所属のテクニカルライター。Web系製作会社のシステム部門、SI会社を経てフリーランスとして独立。屋号はSarva(サルヴァ)。HAL大阪の非常勤講師を兼務。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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