旧バージョンで作成したアプリケーションの移行
ここからは旧バージョン(ActiveReports for .NET 1.0JおよびActiveReports for .NET 2.0J)から、ActiveReports 3.0Jへの移行方法を説明します。
従来のバージョン同士(1.0Jと2.0J)をVisual Studio .NET 2003上で共存させるには、スイッチャツールを使用してデザイナを切り替える必要がありましたが、従来バージョンと最新バージョンの組み合わせ(1.0Jと3.0J、または2.0Jと3.0J)の場合は、Visual Studio上で共存が可能です。ただし、同一プロジェクト内で異なるバージョンのActiveReportsを混在させることはできません。
ここでは、旧バージョンで作成したアプリケーションを3.0Jにバージョンアップする方法を紹介します。
単一ファイルの変換
ActiveReports 3.0Jでは、これまでのバージョンに存在していたレイアウトファイル(rpxファイル)は存在せず、コンポーネントの定義などは「(ファイル名).Designer.cs」で行うようになりました。
ActiveReports 3.0Jで作成した帳票ファイルを従来のrpxファイルに変換するには、メニューバーの[レポート]-[レイアウトファイルの保存]を選択します。また、ここで[レイアウトファイルを開く]を選択して従来のrpxファイルを読み込むことも可能です。
プロジェクトの移行
旧バージョンのActiveReportsからプロジェクトを移行する際は、ファイルコンバーターで置換を行う必要があります。メニューバーの[ツール]-[ActiveReportsファイルコンバータ]で実行します。
変換キー押下でソリューション配下のrpxファイルが全置換され、参照設定も変更されます。
まとめ
ActiveReportsを利用した簡単な帳票アプリケーション開発のサンプルを紹介しました。 Visual Studioと統合されたActiveReportsのレポートデザイナは軽快で使いやすく、効率の良い帳票アプリケーション開発が可能です。
今回作成した帳票はデータベースから取得したデータを単純に一覧表示するというものでしたが、次回は実際の帳票開発でよく使われるデータのグルーピング・集計や改ページ制御など、より実践的なテクニックを紹介していきます。