SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

iOSエンジニアたちと振り返るWWDC

総復習最終回! WWDC2021でのmacOS/watchOSの新たな体験を振り返る

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

生活の変化に寄り添うwatchOS

 macOSだけでなく、watchOSもさまざまなアップデートがありました。便利さの向上はもちろんですが、Apple Watchを利用していることで意識せずに生活が豊かになる仕組みも導入されました。

 それではwatchOSのアップデートを見ていきましょう。

マインドフルネスをより身近に

 Breatheアプリがアップデートされ、Apple Watchのユーザーの呼吸に合わせたアニメーションが表示されるようになりました。

 また、watchOSからユーザーへ定期的な問いかけをする「リフレクト」機能の導入により、自身を省みる手助けもしてくれるようになります。

 これらはユーザーの心を落ち着かせ、集中力を高める機会を増やすことに繋がります。定期的なマインドフルネスの実践は人の気持ちを前向きにし、心理的にも有効な状態になることが研究でわかっています。

生活の中に新しいワークアウトを

 ワークアウトアプリのアップデートもあります。ワークアウトアプリは運動時の体の動きを計測するもので、今回のアップデートでは「太極拳」「ピラティス」の2種類が追加され、計測できるようになりました。

 「太極拳」にはストレス軽減や心を安らかにする効果があり、

 「ピラティス」には体幹の強化や姿勢の改善、バランスや柔軟性の向上を助ける効果があります。

 いずれもマインドフルネスの実施に役立つことでしょう。

 ここまではwatchOSに促されるものを含めて、ユーザーがマインドフルネスを実施するための手助けとなる機能のご紹介をしました。

 ここからはマインドフルネスの実施によって生まれた生活の変化を正確に計測し、視覚化することで自身だけでなく身の回りの人の状態を知ることの手助けとなるアップデートをご紹介します。

より細かな睡眠トラッキング

 取得できる身体の情報がより細かいものとなりました。睡眠時間や心拍数、血中酸素濃度だけでなく、睡眠時の1分間あたりの呼吸数も取得できるようになりました。

 一定期間でのトレンドも記録されており、数値の変化に有意な傾向が観測された場合は通知されます。これらはヘルスケアアプリを通して確認することもできます。

ヘルスケアの共有により大切な人への気配りも

 今回のアップデートでは取得できる健康状態が増えただけでなく、watchOSで取得した健康状態を大切な人と健康状態などを共有できるようになりました。

 コロナウィルスの影響により、大切な人と会うことが難しくなってしまった方もいらっしゃるかと思います。離れたところにいる大切な人の健康状態もApple Watchにより、更にシームレスに把握することができるようになります。

 心拍の変化や歩行の変化なども共有されることで、お互いの緊急事態を迅速に察知することができるようになります。また、健康状態についてのメッセージを簡単に送ることもできるため、大切な人と健康状態を気遣いながら生活を送りやすいアップデートとなっています。

 共有情報を見ることでの不安の解消だけでなく、見られていることでの自身の健康意識の向上にも役立ちそうですね。

撮った写真をより便利に、より身近に

 iPhoneに保存されているポートレート写真を文字盤に設定できるようになりました。ポートレート写真に含まれる奥行き情報を基にシステムが自動で時刻の表示位置を調節するため、被写体が目立つ文字盤を作ることが可能です。ぜひ試してみてはいかがでしょうか?

 文字盤だけでなくwatchOS版の写真アプリもアップデートされました。写真を一覧で見るだけでなく、お気に入りやハイライト、おすすめ写真などの閲覧機能が追加されています。

 さらに、選んだ写真を直接メールやメッセージで送ることもできるようになりました。

 これは単純な画像送信だけではありません。写真のデータに加えて、画面上をなぞる操作によって書いた文字を認識し文字入力できるScribbleや音声でのテキスト入力もできるようになりました。音声入力主体では入力しづらかった文字も、Scribbleによってテキストの編集がしやすくwatchOSでのコミュニケーション機能の利便性が格段に向上しました。

 Apple Watchのみでもかなり柔軟にやりとりができるようになったのを感じます。

次のページ
常時点灯時の制御がアプリごとにできるように

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
iOSエンジニアたちと振り返るWWDC連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

ykkc(STORES 株式会社)(ykkc)

 STORES 株式会社テクノロジー部門モバイル本部にて、STORES レジ のiOSアプリ開発に従事。モバイルアプリ開発を軸にしながらバックエンドやWebフロントエンドの開発も行う。最近の趣味はアクアテラリウム。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/15956 2022/06/16 11:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング