はじめに
本稿では、Flex 2を利用してアウトラインエディタを製作してみます。アウトラインエディタとは、アイデアカードを追加して、それを並べ替えたり、フォルダに分けたりすることができるエディタです。アイデアを整理して分類分けできるので、原稿や論文の筋書きを組み立てるのに役立ちます。
筆者は過去に、Windowsで似たアプリケーションを作ったことがあり、今回、Flex 2で作り直すことにしました。Windowsのクライアントアプリケーションから、Webブラウザ上で動くFlex 2へと作り直すことにどんなメリットがあるのか、についても併せて考えてみたいと思います。
対象読者
- Windowsアプリケーション(C#など)で作るか、Webアプリケーション(Flex 2)で作るか悩んでいる人
- Flex 2で何か作ってみたい人
- 高度なUIを持つWebアプリケーションを作ってみたい人
なお、本稿ではFlex 2の細かい部分については触れません。興味のある方は、拙著『Adobe Flex 2プロフェッショナルガイド』(毎日コミュニケーションズ刊)を参照してください。
必要な環境
- Flex Builder 2、あるいはFlex SDK 2
アウトラインエディタについて
まず、今回製作したアウトラインエディタについて紹介します。
このツールは、画面の左側に、文書全体を示すツリー状のアウトラインがあり、右側にアウトラインのノードを編集するエディタが用意されています。
アウトラインの1ノードをクリックすると、そのノードのタイトルと本文を編集することができます。
筆者のWebサイトで、実際に動かしてみることができます。
元になったWindows版のアプリケーションについて
以前、製作したWindows版のアウトラインエディタは「くじらアウトライン」と言って、筆者のWebサイトでダウンロードすることができます。筆者はこれを使って、さまざまな原稿を書いていました。
今回、Flexで作ってみようと思い立った理由として、「Flexで何か作ってみたかったこと」「環境に依存せず、インストールすることなく気軽に使えるエディタが欲しかったこと」が挙げられます。