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【ComponentOne Data Services活用術】kintoneのデータをWindows FormsとBlazorで取得しよう

.NET対応のクラウドデータ連携ライブラリセット「ComponentOne Data Services」活用術

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Blazor Serverアプリの開発

 最後に、Blazor Serverアプリを作成して、WebアプリケーションにおけるDataCollectionとFlexGridの使い方を見ていきましょう。

Blazor Serverアプリを作成する

 Blazor Serverアプリを作成します。[新しいプロジェクトの作成]から、「Blazor Serverアプリ」を選択して、プロジェクト名には「DataCollectionBlazorApp」などと適当な名前を指定してプロジェクトを作成します。「追加情報」の各項目は既定値のままで構いません。

 追加するパッケージは、C1.AdoNet.Kintone.Ja、C1.DataCollection.AdoNet、C1.Blazor.Grid.Ja、C1.Blazor.Menu.Jaです。なお、DataCollectionにあたるC1.DataCollection.Jaパッケージ、Blazorにおける入力コンポーネントのC1.Blazor.Input.Jaパッケージは依存関係で自動的にインストールされます。

 データクラスをWindows Formsアプリと同様に、プロジェクトのDataフォルダにCustomer.csファイルとして作成します。Windows Formsアプリのプロジェクトからプロジェクトにファイルを追加し、名前空間のみを変更するのが簡単です。

レイアウトファイルにCSSとJavaScriptを追加する

 レイアウトファイルPages/_Layout.cshtmlに、FlexGridをはじめとするコントロールのためのCSSファイルとJavaScriptファイルの読み込みを追加します(★以降の部分)。

…略…
<component type="typeof(HeadOutlet)" render-mode="ServerPrerendered" />
<link rel="stylesheet" href="~/_content/C1.Blazor.Core/styles.css" />	★
<link rel="stylesheet" href="~/_content/C1.Blazor.Grid/styles.css" />
<link rel="stylesheet" href="~/_content/C1.Blazor.ListView/styles.css" />
<link rel="stylesheet" href="~/_content/C1.Blazor.Input/styles.css" />
<link rel="stylesheet" href="~/_content/C1.Blazor.Calendar/styles.css" />
<link rel="stylesheet" href="~/_content/C1.Blazor.Menu/styles.css" />
<link rel="stylesheet" href="~/_content/C1.Blazor.DataFilter/styles.css" />
<link rel="stylesheet" href="~/_content/C1.Blazor.DateTimeEditors/styles.css" />
…略…
<script src="_framework/blazor.server.js"></script>
<script src="~/_content/C1.Blazor.Core/scripts.js"></script>	★
<script src="~/_content/C1.Blazor.Input/scripts.js"></script>
<script src="~/_content/C1.Blazor.Grid/scripts.js"></script>
<script src="~/_content/C1.Blazor.Menu/scripts.js"></script>
<script src="~/_content/C1.Blazor.Calendar/scripts.js"></script>
…略…

顧客リストページを追加する

 顧客リスト表示のためのページを追加します。まず、共有メニューコンポーネントであるShared/NavMenu.razorファイルに新規ページのためのエントリを追加します。

[リスト]Shared/NavMenu.razor
…略…
<div class="@NavMenuCssClass" @onclick="ToggleNavMenu">
  <nav class="flex-column">
    …略…
    <div class="nav-item px-3">
      <NavLink class="nav-link" href="customerlist">
        <span class="oi oi-list-rich" aria-hidden="true"></span> Customer list
      </NavLink>
    </div>
  </nav>
</div>
…略…

 そしてPagesフォルダに、CustomerList.razorファイルを以下の内容で作成します。

[リスト]Pages/CustomerList.razor
@page "/customerlist"
@using C1.Blazor.Grid
@using C1.AdoNet.Kintone;
@using C1.DataCollection.AdoNet;
@using DataCollectionBlazorApp.Data

<h1>顧客リスト</h1>
<FlexGrid ItemsSource="data"></FlexGrid>	(1)
@code {
  C1AdoNetCursorDataCollection<Customer>? data;	(2)

  protected override async Task OnInitializedAsync()		(3)
  {
    const string user = "xxxxx@gmail.com";
    const string password = "xxxxx";
    const string url = "https://xxxxx.cybozu.com";
    string connectionString = string.Format("Username={0};Password={1};Url={2}", user, password, url);
    var connection = new C1KintoneConnection(connectionString);
    data = new C1AdoNetCursorDataCollection<Customer>(connection, "顧客リスト");
    await data.LoadMoreItemsAsync();
  }
}

 (1)はFlexGridコントロールです。項目のリストを表すItemsSource属性に、(2)で宣言されているデータ保持のためのDataCollectionオブジェクトを指定しています。

 (3)はコンポーネント初期化時に呼び出されるメソッドです。内容はWindows Formsアプリとほぼ同様となっていますが、C1DataCollectionBindingListオブジェクトではなくDataCollectionオブジェクトを直接指定しています。これは、ItemsSource属性の型はIEnumerateインタフェースを実装していればよいためです。

 プロジェクトを実行するとブラウザが起動して既定のページが表示されます。[Customer list]をクリックすると、データグリッドに取得したデータが表示されるはずです(図6)。

図6:Blazor Serverアプリの実行結果
図6:Blazor Serverアプリの実行結果

まとめ

 本記事では、サイボウズ株式会社が提供するkintoneのデータを、ComponentOne Data Servicesを使って.NETのWindows Formsアプリ、Blazorアプリで表示する事例を紹介しました。極めてシンプルなコードで、外部データソースの利用や表形式での表示ができることを理解していただけたのではないかと思います。

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 山内 直(WINGSプロジェクト ヤマウチ ナオ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook <個人紹介>WINGSプロジェクト所属のテクニカルライター。出版社を経てフリーランスとして独立。ライター、エディター、デベロッパー、講師業に従事。屋号は「たまデジ。」。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

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