SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

Developers Summit 2024 セッションレポート

進化する生成AIを使いこなせ! エンジニアの生産性を爆上げするChatGPT活用術

【16-C-1】ChatGPTを使って開発生産性を10倍あげる方法

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

プロンプトの活用でプレゼン~プロトタイプまで簡単作成

 では、日々の業務において、畠山氏は実際にどのようにプロンプトを活用しているのだろうか。想定シナリオとして、畠山氏が福島県のDX関連のプロジェクトに携わっている関係から、デモ用の例として郡山市の観光事業において「観光者向けアプリケーションを作成する」という設定が提示された。

 まずは、クライアントが要件を決めるのを待たずに、すぐにBing Chatで調べてみる。「郡山市の観光情報をリストアップ」と指示して出てきた情報を、さらにWordやPDFにエクスポート。PowerPointのなかにもCopilotが入っているので、「ファイルからプレゼンテーションを作成」をクリックして先ほどエクスポートしたWordのファイルを選択すると、3分ほどでプレゼンテーション資料を作ってくれた。

 作成されたプレゼンテーション資料は写真素材入り。この写真もAI生成で作られているので、知財上の問題もない。さらにプレゼンテーションの際に読み上げる原稿も付いている。ここまでの作業がわずか5分ほどで完了してしまった。しかも畠山氏はキーボードは使っておらず、マウスでの操作だけだ。

わずか5分ほどで完成したPowerPoint資料
わずか5分ほどで完成したPowerPoint資料

 こうして作られた叩き台をもとに企画が固まれば、次はプロトタイプの作成だ。ChatGPTに「コンサルタントとしてユースケースを考えて」と指示すれば、サービスの一覧を示し、実装上の考慮事項まで教えてくれる。さらに、ユースケースから機能要件を抽出させると、アプリ開発の目的・背景、想定ユーザー、利用シーン、おもな機能、画面・操作、外部サービスとの連携など、こちらが考えていなかった部分まで具体的に考えてくれるのだ。

 非機能要件は、クライアントに思いつくままに話してもらったなかから抽出。ここまでくれば、アプリケーションのアーキテクチャ図が作られ、さらにMermaid Live Editorで図版作成用のコードも書いてくれる。プロジェクトのマイルストーンとしてのガントチャートを作り、データモデルも考えてもらう。最後にここまでのスクリプトやコードを作成。そして、ダウンロードできるようにすれば、プロトタイプがあっさりと完成する。

 ここまでかかる時間は30分ほど。先ほどのプレゼンテーション資料作成と合わせても、2時間あれば打ち合わせ中にプロトタイプを作って動かせる状態にできる時代になっている。わざわざ一度持ち帰って要件定義をする必要はない。クライアントとしても実際に動作しているところを見た方がわかりやすく、双方にメリットのある進め方だ。

ChatGPTで出力したアプリケーション開発のデータモデル
ChatGPTで出力したアプリケーション開発のデータモデル

次のページ
ChatGPTで生産性と品質を向上させる3つの戦略

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Developers Summit 2024 セッションレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

川又 眞(カワマタ シン)

インタビュー、ポートレート、商品撮影写真をWeb雑誌中心に活動。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

德川 詩織(トクガワ シオリ)

 地方紙の報道記者を経てフリーライターに。取材経験を生かして主にインタビュー記事を執筆します。趣味はキャンプと編み物。大きめポメラニアンの男の子と暮らしています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/19230 2024/04/12 11:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング