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IPAとCatena-X、データスペースの相互運用性を実証。企業間のサステナビリティ関連データ交換を可能に

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 情報処理推進機構(IPA)と独Catena-Xは、2つの独立したデータスペース間の相互運用性に関する概念実証(PoC)を完了したことを、3月31日に発表した。

 同実証は、2024年にIPAとCatena-X間で締結された、「自動車業界向けデータ共有における相互運用の検証(PoC)に関する覚書」に基づいて実施されており、このマイルストーンは国境を越えたデジタル連携における大きな成果の1つで、異なるエコシステムが地域の主権を維持しつつ接続できることを実証している。

 同実証においてはじめて成功した相互運用性に関するユースケースは、バッテリ製品のカーボンフットプリント(CFP)データの交換に焦点を当てたもので、日本の企業がウラノス・エコシステム バッテリトレーサビリティプラットフォームを使用して、EUバッテリ規則へ準拠することも目指しており、異なる環境下で事業を展開している企業同士が、信頼性のあるサステナビリティ関連データを容易に交換可能であることを実証した。

 具体的には、中間層を設けることによって双方のアーキテクチャに影響を与えることなく、CFPデータを相互に交換できる仕組みを実装して、その有効性を確認している。異なるアーキテクチャのデータスペース間の相互接続は、互いのガバナンスルール、システム・技術、運用を尊重した上で、「認証方式」「プロトコル」「データモデル」などに関する技術課題を明らかにしつつ実現した。今回の実証結果は、ウラノス・エコシステムとCatena-Xだけでなく、双方のエコシステムが接続を目指す他のデータスペースにおいても、将来の相互運用性の取り組みに向けた重要なスタート地点となる。

PoCにおける相互運用の仕組み
PoCにおける相互運用の仕組み

 今回のIPAとCatena-Xによる成果は、企業にとっては参加障壁を引き下げるものであり、両エコシステムで事業を展開する企業にとって、将来的に新たなインフラストラクチャを導入したり主権を妥協したりすることなく、相互運用を可能にする。同様に、ビジネスアプリケーションプロバイダは、ヨーロッパと日本それぞれの要求に対応しつつ、新しい市場にソリューションを拡大できるようになり、国境を越えたコラボレーション、サプライチェーンの透明性の向上、複数地域を跨る規制報告対応の改善といった新たな機会が生まれる。

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