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組織での成長を最大化するための1on1完全攻略術

1on1で受けたフィードバック(FB)を「行動」に移す5つのステップ

組織での成長を最大化するための1on1完全攻略術 第3回

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フィードバックonフィードバックを意識しよう

 行動結果をメンターに返すとき、「どんな助言が役立ったか/どこが刺さりにくかったか」をセットで伝えると、次回以降の FBの“出し方”そのものがあなた仕様に最適化されます。

なぜFBの“出し方”へFBすべきか?

 ただFBを受け実行するだけでなく、FBに対しての感想も大切なのでしょうか?それには以下の4つの意味があります。

1on1はお互いのための時間

 メンターもあなた自身もお互いのことをよく知り、効率的にFBできるようになればより1on1が効率よくなります。

解像度のズレを早期修正できる

 例:抽象度が高すぎ→もう少し具体例を増やしてもらう

あなたの学習スタイルが可視化される

 例:口頭よりNotionコメントが頭に残る→テキスト中心にしてもらう

メンターのフィードバックスキルも向上

 「フィードバックのFB」は相手にとっても学びになる好循環

Meta-FB4ステップ(DESC法をアレンジ)

 1on1でのFBに対して、コメントをするためには以下の表の4つのステップを意識すると、確実にわかりやすく自分の想いを伝えることができます。ぜひ参考にしてみてください。

Meta-FB4ステップ
ステップ 伝える内容
D = Describe
(まず事実)
どんな形でFBが来たか客観的に述べる 「昨日の1on1で“もっと俯瞰して”と口頭で助言をもらいました」
E = Express
(感情・受け取り)
どう感じ、どう理解したか 「抽象度が高く、自分にはイメージが湧かず少し戸惑いました」
S = Suggest
(具体リクエスト)
どう出してもらえると動きやすいか提案 「次回は参考PRや図を1つ見せてもらえると助かります」

C = Consequence
(メリット共有)

そうなるとどう良くなるか 「具体例があれば30分以内に試せるので成長スピードが上がりそうです」

Meta-FB4ステップで意識するポイント

 「あなたのFBは悪い!」ではなく、「こうしてもらえると、私はもっと動きやすい」というお願いベースで伝えるのがコツ。

チューニングに使える5つのパラメータ

 もらったFBに対する、チュー二ング方法は以下の表を参考にしてください。この5つのパラメータを意識することで、次回もらうFBがより自分に最適化されます。

5つのパラメータとテンプレート
パラメータ  FBの要望テンプレ
抽象度 高すぎ/細かすぎ 大見出し→小見出し→行動例の3段で欲しい
具体例 無い/多すぎ YES/NOの両パターンを1つずつ欲しい
媒体 口頭/テキスト/図 Notionに図と短文でまとめてもらえると助かる
情報過多/少なすぎ 最大3点に絞ってもらえると消化しやすい
タイミング 1on1中のみ/リアルタイム PR投げた直後に1文でもらえると即改善できます

サンプル会話(メディア&量をチューニング)

あなた:昨日のFBで「もっと俯瞰して」と聞きましたが、具体的なイメージが湧かず少し迷いました。もし可能なら、次回は類似PRのURLを1件Notionに貼ってもらえませんか?それがあれば30分で試せそうです!

メンター:了解!例を添えて貼るね。次のステップが分かりやすければお互い時短になるし。

まとめ

 今回は、1on1で受けたFBを行動に移すために大切な5つのポイントを解説しました。

ポイント1:原因を特定する

 抽象的すぎる指摘・感情的な抵抗・タスク渦の3点が行動を止める主因。

ポイント2:5ステップで実行する

 受け取る→内省→計画→実行→振り返り。30分以内にタスクに分解し、日付を決めて実施。

ポイント3:理解しにくい指摘は4段階で処理

  ①詳しく質問→②小さく試す→③方法を自分流に変更→④効果薄なら中止。

ポイント4:フィードバックの出し方も改善依頼

 行動結果を共有し、具体例・量・媒体・タイミングをメンターに調整してもらう。

ポイント5:記録を習慣化

 1on1直後に3分メモ、週1回アクションログ更新。数字と気づきを残すと改善が回る。

 フィードバックは「できていないところを指摘される場」ではなく、あなたの成長を加速させる専用ナビゲーションです。今日たったひとつでも行動に落とし込めれば、もう学びは前に進みます。

 この記事を参考に小さな一歩を積み重ね、次の1on1で「ここまでやってみました」と胸を張って報告しましょう。変化は必ず見えてきます。応援しています!

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この記事の著者

ZOE(ゾエ)

 2015年に株式会社ウィルゲートに新卒入社。2021年にSREチームを新設して開発全体のSRE課題の改善活動や啓蒙活動、開発メンバーの開発効率アップのためのツール開発などもしていた。2022年10月には新設したCRE(Customer Reliability Engineering)やSRE、イン...

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