範囲演算子
範囲演算子を使用すると、ステートメント内で使用できる値の範囲を指定することができます。範囲演算子は2つのピリオド(..
)で表現されます。
範囲演算子は次のように記述します。
範囲の開始値..範囲の終了値
下記は、1~5までの繰り返しを意味しています。
PS C:\Work> foreach ( $cnt in 1..5 ) >> { >> Write-Host $cnt >> } >> 1 2 3 4 5
置換演算子
置換演算子は、指定した値で元の値の一部または全体を置き換えることができます。置換演算子は下記に示すように3つあります。
演算子 | 説明 |
-replace | 半角英字の大文字/小文字を区別しないで置換する。 |
-ireplace | 同上。 |
-creplace | 半角英字の大文字/小文字を区別して置換する。 |
演算子の先頭に"i"をつけた場合(-ireplace
)と、先頭に何も文字を付加しない場合(-replace
)は大文字と小文字を区別しません。また、演算子の先頭に"c"を付けた場合(-creplaces
)は大文字と小文字を区別します。
文字を置換するという意味では一緒ですが、半角英字の大文字/小文字の区別をするかどうかで使用する演算子が異なることに注意してください。
置換演算子は下記のようにして使用します
"置換対象文字列" -replace "置換したい文字(列)", "置換後の文字(列)"
下記は"MagaZine"という文字列を"CodeZine"へ置換します
PS C:\Work> "MagaZine" -replace "Maga","Code"
ビット演算子
ビット演算子は、ビットの比較によって生成された値を返します。ビット演算子には次のものがあります。
演算子 | 説明 |
-band | ビット And |
-bor | ビット Or |
下記は数値10と12のビットAND演算を行います。
PS C:\Work> 10 -band 12 8
なぜ8を返しているかですが、上記は2進数で計算してみると
1010 (10) AND 1100 (12) ------------- 1000 (8)
となるからです。
型演算子
型演算子を使用すると、指定した値の型を判定することができます。型演算子には次のものがあります。
演算子 | 説明 |
-is | 指定された型である。 |
-isnot | 指定された型ではない。 |
演算結果は TRUEまたはFALSEで返されます。下記は数値の3がint
型であるかを確認します。
PS C:\Work> 3 -is [int] True
包含演算子
包含演算子を用いると、コレクションの中に指定した値が含まれているかどうかを確認することができます。包含演算子には次のものがあります。
演算子 | 説明 |
-contains | コレクションに指定した値が含まれている |
-notcontains | コレクションに指定した値が含まれていない |
演算子の先頭に"i"をつけた場合(-icontains
および -inotcontains
)と先頭に何も文字を付加しない場合(-contains
, -notcontains
)は大文字と小文字を区別しません。また、演算子の先頭に"c"を付けた場合(-ccontains
, -cnotcontains
)は大文字と小文字を区別します。
下記は数値1,2,3,4,5のいずれかに3が含まれているかを評価します
PS C:\Work> 1,2,3,4,5 -contains 3 True
下記は"ORANGE","BANANA","GRAPES" のいずれかに"BANANA"が含まれているかを評価します。
PS C:\Users\HIRO> "ORANGE","BANANA","GRAPES" -contains "BANANA" True
単項演算子
単項演算子には次のものがあります。
演算子 | 説明 |
++ | インクリメント |
-- | デクリメント |
+ | 正の数を表す |
- | 負の数を表す |
下記は変数の値をインクリメントします
PS C:\Work> $a = 1 PS C:\Work> $a++
下記は負の数を表します
PS C:\Work> $a = -1
まとめ
Windows PowerShellにおける変数と演算子の使用方法について見てきました。今回紹介した内容をリファレンスとして活用いただければ幸いです。
次回は制御構文について説明したいと思います。