ILOG Elixir 2.0で強化された機能
ILOG Elixir 2.0では、最新のFlex Builder 3.0.2に対応し、Flexのバージョンが混在している環境もサポート。今回新しく4つのコンポーネント「カレンダー」「ヒートマップ」「ピボットチャート」「タスク・ガントチャート」が追加された。
既存のコンポーネントもパフォーマンスが向上した他、顧客からの要望に応え、組織図の印刷・分離型ゲージ(針の指し位置の動きが離散的に表現される)といった機能拡張が行われている。
なお、2.0の本体価格は製品版が93,000 円、1.0からのアップグレード版が58,000円となっている。
カレンダー
iCalendar(RFC 2445)に準拠しているため、OutlookやiCal、Google Calendarといった他の予定表アプリケーションと簡単にデータ交換ができる。標準的な機能はあらかじめ用意されており、カスタマイズビューによって2週間ごとに表示すること等も可能。

ヒートマップ
データの値や密度を可視化するためのマップ。ポイントした部分の値を表示したり、アニメーション付きのドリルダウン操作を行ったりできる他、ゲージの閾値や色のカスタマイズなども容易に行える。

オンライン分析処理(OLAP)とピボットチャート
ピボットチャートを使って、大規模なデータのクラスタリング(データの分割)や、ドリルダウン(集計レベルの掘り下げ)を行い、インタラクティブで視覚的なデータ分析を行える。Excelと異なり複数のチャートを同時に表示できるため、四半期ごとの地域売上比較なども表示できる。

タスク・ガントチャート
1.0で実装されていたリソース・ガントチャート(棒グラフでリソースの割り当て・稼働状況を示したもの)と異なり、タスク(作業)を棒グラフで表示したもの。Microsoft Office Projectとのデータ互換性もある。

コンポーネントの使い分けと、ありがちな失敗
計11種類の可視化コンポーネントが提供されることになるが、意外と使い分けに混乱することもあるかもしれない。Paccard氏は、各コンポーネントの使いどころについて、次のように語る。
「まず開発者が考えないといけないのは、どういったデータを画面上に表示させたいかで、次にそれを使って何がしたいかを考える。そうすることによってコンポーネントの使い分けは明確になるだろう。
例えば、時系列で表示したいビジネスデータがあれば、カレンダーやガントチャートが適しているし、アプリケーションの設計時に表示要件が明らかになっている場合(例えば、ダッシュボードのような形で見せる等)は、多くの場合はチャート、他にはゲージ、マップ、ヒートマップなどが使われる。
一方、表示要件は固まっていないが、今何が起きているかをユーザに分かりやすく伝えたい場合は、ピボットチャートあるいはツリーマップが適している。クラスタリングやドリルダウンによって、大量なデータを分析しやすい」
またPaccard氏は、開発者が失敗しがちなこととして、「なかなかサポートを求めないこと」と「アーキテクチャをあまり重要視していないこと」を挙げた。
例えば、ILOG Elixirにはブログやフォーラムが用意されているので、なにか困ったことがあれば積極的にそこで報告して欲しいという。また、再利用性や早期のプロトタイプにこだわるあまり、アーキテクチャの検討に十分な時間をかけていないことも指摘した。特にエンタープライズアプリケーションにおいては、プロトタイプは十分時間をかけて検討し、アーキテクチャももっと十分検証する必要があると指摘した。

