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渋谷テクニカルナイト講師陣が語る新技術動向(AD)

はじめて使うProject Zero

渋谷テクニカルナイト講師陣が語る新技術動向 第6回

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 次に、DB作成時に初期投入するデータ(fixtures)を作成します。File Editorで、[New File]-[Other File]を選択します。

 ファイル名を「/app/models/fixtures/initial_data.json」とし、[Create]を押します。

 空のファイルが作成されエディタが開くので、以下のとおり入力します。

[
  {
    "type": "books",
    "fields": { "id" : "1", "title" : "The End of History", "author" : "Fukuyama Francis", "publisher" : "Free Press", "category" : "Sociology"}
  },
  {
     "type": "books",
    "fields": { "id" : "2", "title" : "The Clash of Civilizations", "author" : "Huntington Samuel", "publisher" : "Free Press", "category" : "Political Science"}
  },
  {
     "type": "books",
    "fields": { "id" : "3", "title" : "Cloud Computing", "author" : "Miller Michael", "publisher" : "Que", "category" : "Computer Science"}
  }
]

 次に、作成したモデル定義と初期データを利用して、DBにテーブルを作成します。[Console]タブを開き、[Command Prompt]を選択します。この画面から、sMashに対するコマンドを実行することができます。

 「zero model sync」と入力し、リターンを押します。

使用可能なコマンド:zero, svn, clear, help(コマンドは、現在のアプリケーション・ルート・ディレクトリーから実行されます)
command> zero model sync

 以下のように、CREATE TABLE文が自動生成され、実行されます。また、初期データも登録されていることが分かります。

コマンド> zero model sync
CWPZC9225I: デフォルトの Derby データベース構成を使用しています。 アプリケーション・ルートの db/resource にあります。
CWPZC9223I: 1 モデル・タイプが見つかりました
CWPZC9212I: SQL -> CREATE TABLE books (
title VARCHAR(50),
author VARCHAR(50),
publisher VARCHAR(50),
category VARCHAR(50),
id INTEGER PRIMARY KEY GENERATED BY DEFAULT AS IDENTITY (START WITH 100, INCREMENT BY 1) NOT NULL,
updated TIMESTAMP NOT NULL
)
を使用してタイプ -> books で作成されたテーブル ->
BOOKS

File -> C:\workshops\handson\handson06.RESTDB.03.ZRM\app\models\fixtures\initial_data.json
CWPZC9214I: メンバーが作成されました
タイプ -> books
データ -> {title=The End of History, author=Fukuyama Francis, id=1, publisher=Free Press, category=Sociology}

CWPZC9214I: メンバーが作成されました
タイプ -> books
データ -> {title=The Clash of Civilizations, author=Huntington Samuel, id=2, publisher=Free Press, category=Political Science}

CWPZC9214I: メンバーが作成されました
タイプ -> books
データ -> {title=Cloud Computing, author=Miller Michael, id=3, publisher=Que, category=Computer Science}

CWPZT0600I: Command model sync was successful

 次に、RESTサービスのハンドラーを実装します。File Editorで、[New File]-[Resource Handler in /app/resources]を選択します。

 ファイル名を「/app/resources/books.groovy」とし、[Create]を押します。

 RESTサービスの実装となる、リソース・ハンドラーの雛型が自動生成されます。

 通常はここで生成されたメソッドの内部を実装することでリソースに対するCRUD操作を定義することになりますが、今回はサービスの実装をZRMに委譲するため、個別のメソッド実装は不要です。

 自動生成されたメソッドをすべて削除し、「ZRM.delegate()」の一行のみを記述します。

 以上で、RESTサービスの実装は終了です。

 次に、アプリケーションを起動して、RESTサービスをテストしてみましょう。画面右上の[Start]ボタン(緑色)をクリックします。

 起動が完了すると、ボタンが[Stop](赤色)に変化します。

 RESTサービスのテストには、FirefoxのPosterプラグインを利用すると便利です。ここではPosterプラグインを利用することを前提にテスト手順を説明します。

 Firefoxの右下隅にある黄色の[P]ボタンを押すとPosterプラグインが別ウィンドウで開きます。

 まず、GETのテストを実行してみましょう。

 Posterの各プロパティを次のように構成し、ActionsセクションのHTTPメソッド(デフォルトではGETが選択されている)横の[GO]ボタンを押します。

  • URL:http://localhost:8080/resources/books
  • Actions(HTTPメソッド):GET (デフォルト値)

 Responseウィンドウが表示されて、テキスト・エリアに次の3つの書籍情報がJSON形式で表示されたら、テストは成功です。

[{"title":"The End of History","author":"Fukuyama Francis","publisher":"Free Press","category":"Sociology","id":1,"updated":"2008-09-18 21:39:21"},
 {"title":"The Clash of Civilizations","author":"Huntington Samuel","publisher":"Free Press","category":"Political Science","id":2,"updated":"2008-09-18 21:39:21"},
 {"title":"Cloud Computing","author":"Miller Michael","publisher":"Que","category":"Computer Science","id":3,"updated":"2008-09-18 21:39:21"}]

 [Close]ボタンを押して、Responseウィンドウをクローズします。

 次に、POSTのテストを実行します。

 Posterの各プロパティを次のように構成し、ActionsセクションのHTTPメソッド(デフォルトではGETが選択されている)横の[GO]ボタンを押します。

  • URL:http://localhost:8080/resources/books
  • Content Type:application/json
  • Actions(HTTPメソッド):POST
  • Content to Send: {"title":"The Secret","category":"Personal Transformation","publisher":"Atria Books","author":"Rhonda Byrne"}

 Responseウィンドウが表示され、上部にあるStatusが201となっていたら成功です。Responseウィンドウをクローズします。

 POSTで書籍情報が確かに追加されたか、GETリクエストを送信して確認してみます。Posterの各プロパティを次のように構成し、ActionsセクションのHTTPメソッド(デフォルトではGETが選択されている)横の[GO]ボタンを押します。

  • URL:http://localhost:8080/resources/books
  • Actions(HTTPメソッド):GET

 Responseウィンドウのテキスト・エリアに、下記のように4冊分の書籍情報がJSON形式で表示されたら、テストは成功です。たった今POSTリクエストで追加した書籍情報のidをメモしておきます(idは自動採番なので実行時に決まります。これ以降、POSTで追加された書籍情報のidを100として手順を説明しますが、みなさんは実行時に採番されたidで適宜読み替えて進めてください)。

[{"title":"The End of History","author":"Fukuyama Francis","publisher":"Free Press","category":"Sociology","id":1,"updated":"2008-09-18 23:09:22"},{"title":"The Clash of Civilizations","author":"Huntington Samuel","publisher":"Free Press","category":"Political Science","id":2,"updated":"2008-09-18 23:09:22"},{"title":"Cloud Computing","author":"Miller Michael","publisher":"Que","category":"Computer Science","id":3,"updated":"2008-09-18 23:09:23"},{"title":"The Secret","author":"Rhonda Byrne","publisher":"Atria Books","category":"Personal Transformation","id":100,"updated":"2008-09-18 23:22:55"}]

 [Close]ボタンを押して、Responseウィンドウをクローズします。

 次に、PUTのテストを実行します。

 先ほど追加した書籍情報のcategoryを「Mental Healing」に変更します。Posterの各プロパティを次のように構成し、ActionsセクションのHTTPメソッドの横の[GO]ボタンを押します。

  • URL:http://localhost:8080/resources/books/100
    (上記URL中の「100」はPOSTで追加したレコードに動的に割り当てられたidの値です。前の手順でメモした値を設定してください)
  • Content Type:application/json
  • Actions(HTTPメソッド):PUT
  • Content to Send: {"title":"The Secret","category":"Mental Healing","publisher":"Atria Books","author":"Rhonda Byrne"}

 Responseウィンドウが表示されます。上部にあるStatusが200となっていたら成功です。Responseウィンドウをクローズします。

 PUTで書籍情報が確かに更新されたか、GETリクエストを送信して確認してみます。Posterの各プロパティを次のように構成し、ActionsセクションのHTTPメソッド横の[GO]ボタンを押します。

  • URL:http://localhost:8080/resources/books/100
    (上記URL中の「100」はPOSTで追加したレコードに動的に割り当てられたidの値です。前の手順でメモした値を設定してください)
  • Actions(HTTPメソッド):GET

 Responseウィンドウが表示されて、テキスト・エリアに次の1つの書籍情報がJSON形式で表示されると同時に、categoryがMental Healingになっていたら、テストは成功です。

{"title":"The Secret","author":"Rhonda Byrne","publisher":"Atria Books","category":"Mental Healing","id":100,"updated":"2008-09-18 23:32:09"}

 [Close]ボタンを押して、Responseウィンドウをクローズします。

 最後に、DELETEのテストを実行します。

 Posterの各プロパティを次のように構成し、ActionsセクションのHTTPメソッド横の[GO]ボタンを押します。

  • URL:http://localhost:8080/resources/books/100
    (上記URL中の「100」はPOSTで追加したレコードに動的に割り当てられたidの値です。前の手順でメモした値を設定してください)
  • Actions(HTTPメソッド):DELETE

 Responseウィンドウが表示されて、上部のStatusが200になっていれば、テストは成功です。[Close]ボタンを押して、Responseウィンドウをクローズします。

 これでテストはすべて完了ですので、Posterのウィンドウをクローズしてください。また、アプリケーションも停止しておきましょう。AppBuilderからアプリケーションのをクリックしてください。アプリケーションが停止するとアイコンが に変わります。

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Flow Editorによるサーバーサイドマッシュアップ

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この記事の著者

須江 信洋(スエ ノブヒロ)

日本アイ・ビー・エム ソフトウェア事業にてWebSphere関連製品のプリセールスを担当しつつ、これから「来そうな」技術をウォッチしています。Project ZeroがきっかけでGroovyにハマり、最近はGroovyの布教活動を進めています。『プログラミングGROOVY』(技術評論社刊)もよろしく!

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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