インターネットを経由して公開のCVSを利用
次にEclipseをCVSクライアントとした、インターネットを経由の公開CVSサーバの利用方法を説明します。Eclipseをはじめとするオープンソースの開発プロジェクトの多くは、公開のCVSサーバを活用し、バージョンごとのソースを閲覧可能にしています。
今回は、試しに第3回で紹介したプラグイン「StepCounter」のソースをチェックアウトしてみましょう。公開のCVSサーバからは匿名(anonymous)でチェックアウト(ファイルの持ち出し)が可能です。その代わり匿名ではコミットなどのサーバ更新動作はできません。
公開のCVSサーバに匿名で接続
まず、CVSリポジトリー・エクスプローラーのパースペクティブが表示されている状態で、CVSサーバ情報を設定に追加します。[CVSリポジトリの追加]ボタンをクリックするか、CVSリポジトリビューを右クリックして[新規(N)]-[リポジトリー・ロケーション(R)]を実行します。
「CVSリポジトリーの追加」ウィンドウが表示されるので、ロケーション、認証、接続などをCVSサーバの設定に合わせて設定し[終了]をクリックします。プラグイン「StepCounter」のCVSサーバのロケーションは「cvs.sourceforge.jp/cvsroot/amateras
」ですので、ホストに「cvs.sourceforge.jp
」リポジトリー・パスに「/cvsroot/amateras
」を設定します。ユーザーは匿名の「anonymous
」とし、パスワードは空欄で構いません。接続については初期値のままにして[終了]をクリックします。
CVSサーバへの接続に成功すると、CVSリポジトリーにリポジトリーロケーションが追加されます。リポジトリーロケーションの下の「HEAD」を開くと、各プロジェクトがモジュールとして追加されており、「stepcounter」プロジェクトを開くと、Javaのソースファイルがバージョン番号付きで格納されていることが分かります。
Eclipseにチェックアウトしてソースを閲覧
では、ソースファイルが格納されてるフォルダをEclipseにチェックアウトしましょう。フォルダを右クリックして[チェックアウト(C)]を実行します。
ウインドウ右上の[パースペクティブ切替ボタン]をクリックしてJavaパースペクティブに戻ると、パッケージ・エクスプローラーにstepcounterプロジェクトが追加され、その下にソースファイルとバージョン番号が表示されています。ソースファイルを右クリックすると、エディターにその内容が表示されます。
なお、文字コードが異なるため、そのまま開くと漢字が文字化けします。これを避けるにはファイルの「プロパティ」でテキスト・ファイル・エンコードを「UTF-8」に設定します。
まとめ
今回の説明でチーム開発に必須な「CVSを使ったバージョン管理と連係する機能」の初歩を理解できたと思います。
CSVは実際にはたくさんの機能がありますが、必要な機能から順に理解を進めていけば、Eclipseをクライアントとして使いこなすことができると思います。
次回はEclipse 3.4からデータベースを操作する機能を説明します。
Eclipse 3.4のSubversionクライアント機能について知りたい方は、「Eclipse 3.4でのバーション管理方法(Subversion編)」をご覧下さい。