はじめに
2008年4月7日、Googleのインフラでウェブサービスを展開できるという「Google App Engine」が発表され世界中が驚かされました。この時点では利用できる言語としてPythonのみがサポートされており、Pythonの開発者がGoogleの社員であることを考えると当然なのかもしれませんが、Pythonを触ったことのない私からすると少し残念でした。
その一方で、Google App Engine公開直後にGoogleのオフィスにお邪魔する機会があり、Googlerから色々と話を聞いてGoogle App Engineは本当にすごいサービスだと感心し、まとまった時間ができたらぜひともPythonを勉強してサービスをデプロイしたいと思ったのもまた事実です。
公開後、すぐにGoogle社内でGoogle App Engineを複数の言語に対応する20%プロジェクトが進められているらしいという噂が流れ、7月にはGooglerのBrad Fitzpatrick氏が自身のブログで、自分がApp Engineのプロジェクトメンバーでないとの断り付きであるものの、Google社内の一部のPerlハッカーと一緒にPerl対応を進めていることを発表しました。
その後、Javaの対応については、噂や誤解に基づく報道などがありましたが、2009年になってからは、どうやら次の対応言語はJavaで間違いない。4月7日のGoogle Campfire Oneに間に合うか、5月末のGoogle I/Oでの発表になるかという状況になりました。
そして、ついに2009年4月7日、1年前にGoogle App Engineを発表したのと同じGoogle Campfire Oneの会場にてGoogle App EngineをJavaに対応したことを公式に発表しました。
Javaエンジニアも利用できるようになった、Google App Engineを一緒に勉強して行きましょう!
対象読者
- ウェブサービス開発に興味のあるJavaエンジニア
- Google App Engine for Javaに興味がある方
必要な環境
- Eclipse 3.3(Europa)か3.4(Ganymede)
- Google App Engine for Javaのアカウント(なくてもローカルで実行することができます)
執筆時点で登録できる開発用アカウント数が制限されていますが、ローカルでの開発環境はアカウントがなくても利用できるため、アカウント登録が解放された時に備えて、ぜひ開発の準備を進めておきましょう。
インストール
早速、「Google Plugin for Eclipse」をインストールしてみましょう!
まずは、Eclipseを起動して、[Help]-[Software Updates...]をクリックします。
次に、ポップアップされたダイアログの右側にある[Add Site...]をクリックします。
ご利用の環境に合わせて、以下のいずれかのURLをLocationに入力して、[OK]をクリックします。
http://dl.google.com/eclipse/plugin/3.3
http://dl.google.com/eclipse/plugin/3.4
http://dl.google.com/eclipse/plugin/3.5
すると、一覧に「Google Updates Site for Eclipse 3.X」という項目が追加されるので、すべての項目にチェックを入れて[Install...]をクリックします。
すべてにチェックが入っていることを確認して、[Next]をクリックします。
ライセンスを確認したら、[I accept the terms of the license agreements]にチェックを入れ、[Finish]をクリックします。
ダウンロードが完了すると、Eclipseを再起動するか聞かれますので、[Yes]をクリックします。
再起動後、上部のメニューに以下のようなアイコンが追加されていればインストール完了です。
私が普段利用している、複数のプラグインがインストールされているEclipseには、Google Plugin for Eclipseをうまくインストールできず、Eclipseプラグインのキャッシュをクリアしてレジストリを再構築する「eclipse -clean」コマンドをコンソールから実行しても、アイコンが正常に表示されませんでした。
「Google Plugin for Eclipse」と相性の悪いプラグインがあるようですので、アイコンが表示されない場合は、別途 Google Plugin for Eclipse用のEclipseを用意するのが良いと思います。