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Windows Azureで作成するアプリケーションの基礎

SQL Azureの概要とSQL Azure Databaseを使ったアプリケーション開発

Windows Azureで作成するアプリケーションの基礎(5)

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サンプルをSQL Azure対応に変更する

 準備が整ったところで、いよいよサンプルのAzureアプリケーションのデータベースを、ローカル環境のSQL Serverからクラウド上のSQL Azureに切り替えます。

[1]SQL Azureの接続文字列を取得する

 先程の図7のServer Administrationページの「Databases」タブを表示し、Shopデータベースを選択します。そして、[Connection Strings]ボタンをクリックします。すると、図9のようにADO.NETとODBCの接続文字列がダイアログに表示されます。

図9:接続文字列の表示
図9:接続文字列の表示

 サンプルでは、ADO.NETを使用しますので、ADO.NETの接続文字列の右側にある「Copy to clipboard」リンクをクリックし、接続文字列の情報をクリップボードに保存します。

[2]Web.configを編集する

 Azureアプリケーション(SQLAzureSampleプロジェクト)のWeb.configを開き、ShopConnectionString接続文字列のconnectionString属性を変更します。[1]でクリップボードに保存した接続文字列を貼り付け、myPasswordの部分を正しいパスワードに修正します。アプリケーションの変更はこれだけです(なお、サンプルコードは、変更前の接続文字列となっています)。

 以上の手順を実行し、プロジェクトをビルドし実行してみます。実行結果の画面は今まで通りですが、データベースはクラウド上のSQL Azureになっています。いろいろと操作してみてください。ADO.NETを使用したデータコントロールが発行するSELECT、INSERT、UPDATE、DELETEのSQLステートメントが、SQL Azureでも正しく動作していることが確認できます。

 なお、今回のサンプルでは扱いませんでしたが、SqlConnectionクラスやSqlCommandクラスなどADO.NETのライブラリを直接使用しても、簡単にSQL Azureにアクセスすることができますので、ぜひ試してみてください。

クラウド上に配置する

 最後に、アプリケーションもクラウド上に配置し、データベースと共にすべてをクラウド化してみましょう。

 開発環境のソリューション エクスプローラ上で、SQLAzureSampleプロジェクトを右クリックし、[発行]メニューを選択します。発行が開始され、サンプルのサービスパッケージファイル(SQLAzureSample.cspkg)とサービス構成ファイル(ServiceConfiguration.cscfg)が作成されます。

 この2つのファイルをクラウド上に配置します。配置方法の詳細については、シリーズ第2回を参照してください。

まとめ

 今回は、Windows Azureにリレーショナルデータサービス機能を提供するSQL Azureと、データベース本体の機能を提供するSQL Azure Databaseについて扱いました。

 ADO.NETやデータコントロールを使用してSQL ServerにアクセスするWebアプリケーションが、わずかな修正で簡単にSQL Azureに対応することが理解できたのではないかと思います。

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 土井 毅(ドイ ツヨシ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/4558 2009/11/20 14:00

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