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Silverlight 3徹底入門

Silverlight 3で強化されたスタイルと値の検証

Silverlight 3徹底入門(7)

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Silverlight 3の入力値検証

 ユーザーから値の入力を受ける場合にどんなアプリケーションでも行うことに値の検証(チェック)があります。アプリケーションではユーザーが入力した汚れているかもしれないデータを、きれいなデータのみにして後方のデータ登録サービスに渡す必要があります。Silverlight 3ではどのように値の検証を行うか見ていきましょう。

ユーザーが入力した値の検証

 Silverlightでユーザーが入力した値の検証を行う場合、もっとも一般的なのがプロパティーのセット時に例外を発生させてユーザーに通知する方法です。

 リスト7のような入力画面があります。氏名と年齢はバインディング先のプロパティーで例外が発生した場合にエラー表示されるようにValidatesOnExceptions属性をTrueに設定しています。

[リスト7]入力画面(MainPage.xaml)
<StackPanel x:Name="LayoutRoot">
  <StackPanel Orientation="Horizontal">
    <TextBlock Text="氏名" />
    <TextBox Text="{Binding Path=UserName, Mode=TwoWay, ValidatesOnExceptions=True}" />
  </StackPanel>
  <StackPanel Orientation="Horizontal">
    <TextBlock Text="年齢" />
    <TextBox Text="{Binding Path=Age, Mode=TwoWay, ValidatesOnExceptions=True}" />
  </StackPanel>
</StackPanel>

 同様にリスト8のようなコードビハインドがあります。

[リスト8]リスト7のコードビハインド(MainPage.xaml.cs)
public partial class MainPage : UserControl, INotifyPropertyChanged
{
  public MainPage()
  {
    InitializeComponent();
    this.DataContext = this;
  }

  public event PropertyChangedEventHandler PropertyChanged;
  protected virtual void OnPropertyChanged(string name)
  {
    if (PropertyChanged == null) return;

    PropertyChanged(this, new PropertyChangedEventArgs(name));
  }

  private string _userName;
  /// <summary>
  /// 氏名
  /// </summary>
  /// <remarks>
  /// 氏名は必ず入力され、40文字以内であること。
  /// </remarks>
  public string UserName
  {
    get { return _userName; }
    set
    {
      if (string.IsNullOrEmpty(value))
        throw new ValidationException("氏名は必須入力です。");
      if (value.Length > 40)
         throw new ValidationException("氏名は40文字以内で入力してください。");
          _userName = value;
          OnPropertyChanged("UserName");
      }
    }


  private string _age;
  /// <summary>
  /// 年齢
  /// </summary>
  /// <remarks>
  /// 年齢は必ず入力され、20以上の整数であること。
  /// </remarks>
  public string Age
  {
    get { return _age; }
    set
    {
      if (string.IsNullOrEmpty(value))
        throw new ValidationException("年齢は必須入力です。");
      int age;
      if (! int.TryParse(value, out age))
        throw new ValidationException("年齢は数字で入力してください。");
      if (20 > age || age > 150)
        throw new ValidationException("年齢は20歳以上を入力してください。");
            _age = value;
        OnPropertyChanged("Age");
      }
    }        
  #endregion
}

 コード側には、画面にバインドするUserNameプロパティーとAgeプロパティーの2つがあり、それぞれのSetterではユーザーが入力した値の検証を行い、検証に通らなかった場合はExceptionを発生させ画面に通知しています。画面側はValidatesOnExceptionsプロパティーがTrueに設定されているため、例外が起きた場合は図5のようにテキストボックスが赤い枠に囲まれ、エラーメッセージが表示されます。

図5 検証結果
図5 検証結果

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まとめ

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト かるあ (杉山 洋一)(カルア(スギヤマ ヨウイチ))

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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