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最新POIでOffice Open XML形式のExcelファイルを操作

最新POIでピボットテーブル・ピボットグラフを自動作成

最新POIでOffice Open XML形式のExcelファイルを操作 第5回

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ピボットグラフの活用

 ピボットグラフの追加も同じくテンプレートとして利用した入力ファイル「inputSalesList.xlsx」に「ピボットグラフ」専用のシートを追加し、ピボットグラフを設定しておくだけでできます。

 ピボットグラフは、その名が示す通りグラフ機能を提供してくれます。ピボットテーブルのデータをグラフの形式で表示してくれます。多次元マトリックスグラフを作成することができ、グラフ作成後でも、あらたに選択するだけで、グラフのスタイルやレイアウトを簡単に変更することなどができます。

 ピボットグラフの機能を追加するため、テンプレートとして利用した入力ファイル「inputSalesList.xls」に「ピボットグラフ」シートを追加します。

ピボットグラフシート
ピボットグラフシート

 では「担当者別日別売上金額」のピボットグラフを作成してみます。ピボットグラフを挿入したい箇所のセルを選択後、メニューバーの「挿入」から利用したいグラフを選択します。ここでは折れ線グラフから「マーカー付き折れ線」を選択しました。

 次にピボットグラフの領域で右クリック、「データの選択」をクリックします。

 「データソースの選択」ダイアログが表示されます。

 「グラフ データの範囲」では先ほど作成しました、ピボットテーブル「担当者別日別売上金額」を選択します。選択すると凡例項目に「$EMPLOYEE_CODE[](担当者No)」、横軸ラベルに「$SALES_DATE[](売上日)」が自動で選択されます。メニューバーの「デザイン」からグラフのデザインとして利用したいものを選択し、次にメニューバーの「レイアウト」を選択します。

 「レイアウト」ではグラフタイトルや軸ラベルの設定に加えて、データラベル(グラフの要素に実際の値を表示することができる)、凡例(グラフの凡例の追加、削除、配置が可能)、データテーブル(グラフにデータテーブルの追加が可能)の設定を行います。以上でピボットグラフの準備も簡単に整いました。サンプルデータを利用して月間売上一覧を作成した時のピボットグラフの結果は次のようになります。

実行結果:ピボットグラフ
実行結果:ピボットグラフ

 最後に「担当者別日別売上金額」に加えて、その他に試してみたピボットグラフのサンプルも紹介しておきます。

ピボットグラフ一覧
ピボットグラフ名 説明
顧客別月間売上金額 対象月間の売上金額を顧客別に集計
担当者別月間売上金額 対象月間の売上金額を担当者別に集計
商品別月間売上金額 対象月間の売上金額を商品別に集計
商品別月間売上数量 対象月間の売上数量を商品別に集計
商品別日別売上金額 対象月間の日付ごとに、商品別の売上を集計
担当者別日別売上金額 対象月間の日付ごとに、担当者別の売上を集計
ピボットグラフサンプル
ピボットグラフサンプル

まとめ

 今回はPOIを利用してデータをExcelに反映するタイミングで、「ピボットテーブル」と「ピボットグラフ」を自動で作成する方法を説明しました。分析ツールとしてのクロス集計テーブルやプレゼン資料にも便利な多次元マトリックスグラフは広く利用されていますので、POIで生成したデーダと連携させることでより効率的になる場面もあるのではないでしょうか。

 次回は、最終回としてPOIを直接操作するのではなく、オープンソースのフレームワークを利用することで、より簡単にExcelを利用したレポート作りができる方法を紹介する予定です。

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この記事の著者

土田 将人(ツチダ マサト)

株式会社ビーブレイクシステムズにて業務システムのパッケージソフト(MA-EYES)の製品開発に従事。英語や会計等、システム開発以外のスキルを活かして官公庁やメーカ系のシステム開発で活躍中。少し前に、パッケージソフトMA-EYESの開発を通して「POI」を知り尽くし、勢い余って本稿の執筆に至る。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/5160 2010/05/28 14:00

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