カンファレンス終了後は恒例のハッカソン
技術カンファレンスの後では、有志が集まって開発に勤しむ「ハッカソン」を開催するのが恒例となっています。ハッカソンは、要は開発合宿のようなもので、グループごとや個人ごとに思い思いに集中して開発を行います。今回は、台北市内の素敵なカフェに会場を移して、ハッカソンが開催されました。
Shibuya.pmからも、竹迫さん、宮川さん、筆者の3名が参加しました。
思えば、昨年9月に開催された世界最大のPerlカンファレンスYAPC::Asia 2009の後のハッカソン会場(Hotel Dan/小飼弾さんの自宅)で、「海外でもやりたいね!」と話していたのです。それが現実となり、今回、そのときのメンバーが主体となって、「Shibuya.pm in Taipei」の開催に繋がりました。
sartakさん、hcchienさんインタビュー
最後に、OSDC.TWの主催者である簡信昌(hcchien)さんと、モダンPerlの代名詞とも言えるMooseモジュールのコア開発者の一人、Shawn M Moore(sartak)さんにお話を伺いました。
―― 今回のOSDC.TW、非常に大きなカンファレンスでした。
hcchien: 今回の参加登録者数は360名に上りました。スタッフやスピーカーを入れると計400名以上のディベロッパーが一堂に会し、台湾のオープンソース系カンファレンスでは最大のイベントとなりました。
―― 今年は例年よりと比べて、日本からの参加者も多かったです。
hcchien: この数年、OSDC.TWは日本から多くのオープンソース開発者を迎えることができました。皆さんの熱意にはいつも感動させられます。今後、台湾と日本のオープンソースコミュニティ間の交流がさらに深まることを期待しています。
―― 今回のShibuya.pmの発表をご覧になって、いかがでしたか?
sartak: まず今回、Shibuya.pmのメンバーが皆さん英語で発表してくれたことが、とても有り難いです。欲を言えば、質疑応答の時間も欲しかったところ。例えば、charsbarさんにUTF-8の使用についても、聞いてみたかったです。今回は通常の発表枠よりも短いLTに近い形態だったと思うけど、どれももっと時間をかけるべき興味深い話題ばかり。ぜひ次回は、ちゃんとした枠で発表して欲しいです。
―― お気に入りのトークはありましたか?
sartak: 個人的には、tokuhiromのトークが一番でした。Perlバージョン 5.12の新機能keyword pluginについて知ってはいましたが、こんなにすごいものだったとは。彼のSQL::Keywordの登場によって、keyword pluginがPerl 5.12で搭載された多くの機能の中でも、特に一番面白い新機能になったと断言できます。
もっと世界への情報発信を!
日本で活動する開発者で、英語でもブログを書いている人はまだ多くありません。日本の開発者は、世界的に見ても高いレベルの技術を持っているにも関わらず、英語での情報発信が限られるために、せっかくの技術が世界に広がりにくい状況があります。海外の開発者から見ると、日本人が自らランゲージバリアを作っていて、外から分かりにくくしているようにも見えてしまいます。
今回、OSDC.TWでは日本のPerlコミュニティから8名が、また、RubyConfTaiwanでも日本のRubyコミュニティから3名がそれぞれ参加し、情報発信を行いました。台湾人の参加者に対してだけでなく、欧米からOSDC.TWに来ていたスピーカーにも日本のトピックスを伝えることができました。今後、台湾に限らず世界に向けて、さらに日本からの情報発信が広がることを期待しています。