2.テレビ
次の注目は、テレビです! セッションカタログから面白そうなセッションをリストアップしていたところ、意外に「TV(テレビ)」というキーワードに関するセッションがとても多いことに驚かされました。本格的に「テレビ向けのアプリケーション」をAdobe AIRで開発することができるようになるのです。
セッション群を見ていくと具体的なテレビ向けアプリケーション開発に関するセッションが多いのにも驚きです。特別な技術や言語を用いることなく Adobe AIRを利用することにより、テレビ向けアプリケーション開発が可能になる時代が間もなくやってきます。エキサイティングな未来がAdobe MAX 2010で開幕するわけです。
Developing Your First App for Adobe AIR on the TV
- 日時 : 10月27日(水)8:30 am - 10:00 am または 1:30 pm - 3:00 pm
- スピーカー : Aditya Bansod, Don Woodward
- スキルレベル : 初心者
- 内容 :
実際のテレビハードウェア上のAdobe AIRを用いてテレビスクリーンに対するアプリケーション開発に関するセッションです。テレビ向けの設計や最適化に関しても取り上げる模様。
How to Develop Adobe AIR Applications for Televisions
- 日時 : 10月25日(月)5:00 pm - 6:00 pm
- スピーカー : Speakers: Don Woodward
- スキルレベル : 中級
- 内容 :
こちらもテレビ向けAdobe AIRアプリケーション開発に関するセッションです。セッション概要には「Adobe AIR for TV」というキーワードがあるように、新しいテレビ向けに最適化されたAdobe AIRを用いてどのようにテレビに最適化されたアプリケーションを開発するかを学ぶことができるようです。
Taking Your Brand to the Next T: Tablets and TVs
- 日時 : 10月26日(火)8:30 am - 9:30 am
- スピーカー : Andrew Howlett
- スキルレベル : 一般
- 内容 :
この注目セッションでは2つのT(タブレットとテレビ)に関してAdobe Flash Player 10.1とAdobe AIRがどのように活用できるかを紹介しています。この全く新しい2つのチャネルに対してどのように我々がコンテンツを提供し、新しい顧客を獲得できるか、そしてデスクトップやスマートフォンを含めたマルチスクリーンに対してどのようにアプローチしていけばよいかを丁寧に解説してくれそうなセッションです。
紹介したAdobe AIR for TV関連セッションはどれも対象者に「決裁者」が入っており、Adobe AIR for TVがビジネスシーンに大きな影響を与える技術であることが伺えます。
3. エンタープライズ
以前に比べエンタープライズ寄りの技術が多くリリースされるようになったAdobeですが、Adobe MAXでも多数のエンタープライズアプリケーション構築に関するセッションが用意されています。
AIR for Androidのセッション紹介でも業務を意識したものをピックアップしましたが、業務アプリケーション開発に関わるデベロッパー向けのセッションをさらにいくつか注目していきたいと思います。
Creating Testable Flex Applications
- 日時 : 10月27日(水)11:00 am - 12:00 pm
- スピーカー : Jeff Tapper, Michael Labriola
- スキルレベル : 中級
FlexPMD: Your Canary in a Coal Mine
- 日時 : 10月27日(水)9:30 am - 10:30 am
- スピーカー : Xavi Beumala, Xavier Agnetti
- スキルレベル : 上級
2つのセッションをピックアップしましたが、筆者が最近注目している動的テスト、静的テストに関するセッションです。前者はクラス単体テスト時に利用するFlexUnit 4に関して、後者はコードの品質チェック時に利用するFlexPMDに関するセッションです。どちらももうAdobe Flex 3、Flex 4を利用した業務アプリケーション開発では必須のツールになってきているかと思います。
FlexPMDのセッションでは、基本的なチェックルールの紹介やツールの使い方から、カスタムルールの追加方法まで教授していただけるようです。セッションタイトルにある「Your Canary in a Coal Mine」は直訳すると「炭鉱のカナリア」という意味で、カナリアは毒ガスに敏感でいち早く人間に警告してくれることから「警告」という意味を表しています。実際、FlexPMDはアプリケーションの実行前に我々にコードのチェック結果を教えてくれます。
Development of Mission-Critical Rich Internet Applications in Support of Government Operations
- 日時 : 10月27日(水) 8:00 am - 9:00 am
- スピーカー : Carl Houghton
- スキルレベル : 一般
- 内容 :
政府機関で利用されているJ2EEベースのレガシーなアプリケーションから最新のRIAへ移行に関するセッションです。軍事関連のミッションクリティカルなアプリケーションに関してもJavaからFlexへどうやって移行するのか紹介するようです。筆者が非常に聴講したいセッションの一つです。
同じような命題に関するセミナーをアドビシステムズ(株)とクラスメソッド株式会社が共同で定期的に開催していますので、ご興味ある方はWebサイトの方をチェックしてみて下さい。
Enterprise Live Video with Multicast and P2P
- 日時 : 10月26日(火)3:00 pm - 4:00 pm
- スピーカー : David Hassoun
- スキルレベル : 上級
- 内容 :
ビジネスでビデオのライブ配信を行うにはどうしたらよいか、その解決法を知るにはこのセッションです。Flash Player 10.1から搭載されている新しいP2Pプロトコル(RTMFP)を用いた先進のビデオアプリケーション構築に関する、上級者向けのセッションとなっているようです。
4. LiveCycle Collaboration Service
Adobe LiveCycle Collaboration Service
B2CやB2Bでビデオチャットやテレビ電話、共有ホワイトボードが利用されるようになってきましたが、そういった環境を簡単に構築することができるのがAdobe LiveCycle Collaboration Serviceです。この製品に関するセッションも今年のAdobe MAXでは多めの枠が用意されており、その中から一つだけ紹介します。
Building Real-time Collaborative Applications: LiveCycle Collaboration Services Deep-dive
- 日時 : 10月25日(月)2:45 pm - 4:15 pm
- スピーカー : Nigel Pegg
- スキルレベル : 中級
- 内容 :
FlexやAIRでP2Pのコラボレーションアプリケーションを構築する方法に関するディープなセッションです。音声やビデオによるコミュニケーションアプリケーションに関する深い理解とそれを実現するために用意された多数のツールに関して学ぶことができるようです。