新たな条件をテストに追加し、失敗(レッド)にする
次に、5の倍数の場合の挙動をテストコードに記述します。再度テストを実行すると失敗(レッド)します。
// fizzbuzzメソッドの読み込み var fizzbuzz = require("../js/fizzbuzz03-node").fizzbuzz; describe('1から始まる整数を変換する', function() { it("3の倍数のときはFizzを返す", function() { expect(fizzbuzz(3)).toEqual("Fizz"); }); it("5の倍数のときはBuzzを返す", function() { expect(fizzbuzz(5)).toEqual("Buzz"); }); });
新たな条件に対応し、テストを成功(グリーン)にする
1回めと同様、追加した条件「5の倍数のときはBuzzを返す」の実装を記述します。再度テストを実行すると成功(グリーン)します。
// テスト対象のメソッド var fizzbuzz = function(n) { if (n % 3 === 0) return "Fizz"; else if (n % 5 === 0) return "Buzz"; else return n; } // 他のファイルから読み込むため、moduleとして登録 module.exports.fizzbuzz = fizzbuzz;
FizzBuzzの完成
このように、レッドとグリーンを繰り返し、プロダクトコードを完成させていきます。実装したい仕様をテストコードから記述し表現することで、作りたい仕様を一つ一つ確認しながらプロダクトコードを記述していく形になり、品質が上がるという考え方です。さらにテストコードとしてテストが残っていくので、テストを実行すればそのメソッドの品質が担保できる状態になります。そういう意味で、「テスト駆動開発は設計をしながら実装をしていく」と言えます。このような考え方とセットでJasmineのようなテスティングフレームワークを使用したり、継続的インテグレーション(CI)と組み合わせると、より効果的に品質を高められます。
完成したプロダクトコードおよびテストコードは、以下のとおりです。
// テスト対象のメソッド var fizzbuzz = function(n) { if (n % 3 === 0 && n % 5 === 0) return "Fizz,Buzz"; else if (n % 3 === 0) return "Fizz"; else if (n % 5 === 0) return "Buzz"; else return n; } // 他のファイルから読み込むため、moduleとして登録 module.exports.fizzbuzz = fizzbuzz;
// fizzbuzzメソッドの読み込み var fizzbuzz = require("../js/fizzbuzz-node").fizzbuzz; describe('1から始まる整数を変換する', function() { it("3の倍数のときはFizzを返す", function() { expect(fizzbuzz(3)).toEqual("Fizz"); }); it("5の倍数のときはBuzzを返す", function() { expect(fizzbuzz(5)).toEqual("Buzz"); }); it("3の倍数かつ5の倍数のときはFizzBuzzを返す", function() { expect(fizzbuzz(15)).toEqual("Fizz,Buzz"); }); it("3と5の倍数以外はその数字を返す", function() { expect(fizzbuzz(2)).not.toEqual("Fizz"); expect(fizzbuzz(2)).not.toEqual("Buzz"); expect(fizzbuzz(1)).toEqual(1); expect(fizzbuzz(7)).toEqual(7); expect(fizzbuzz(13)).toEqual(13); }); });
最後に
今回は、Node.jsでのテストの記述方法をJasmineとテスト駆動開発を使って説明しました。次回は、SpyやMockでオブジェクトを偽装し、Ajaxなどのテストを行う方法について触れていきます。